伊藤忠テクノソリューションズ(CTC、奥田陽一社長)は、オブジェクト指向型の国産スクリプト言語「Ruby(ルビー)」を積極的に活用したSIプロジェクトを進める。従来はJavaなど本格的なプログラミング言語で組んでいた部分を、必要に応じてRubyで代替することにより生産性を高めるのが狙いだ。すでに複数のSIプロジェクトで適用しており、ソフトウェア開発の納期短縮やコスト削減を目指す。

 Rubyは大規模システムへの対応能力や拡張性に限界がある一方、簡易的な記述によってシステムを迅速に構築できる強みを持つ。このため、競争が激しく開発期間が短い米国のインターネットビジネスなどでの採用が増加。Javaの使用では開発が間に合わないケースで活用が進む。Rubyをより扱いやすくする開発支援ツールも相次いで登場している。こうしたムーブメントが逆輸入される形で、「国内でもRubyの利便性を求めるユーザーが増えている」(鈴木誠治・執行役員ITエンジニアリング室長)ことが、CTCがRubyを積極活用する背景にある。

 CTCでは、自身のプロジェクトでRubyを使うだけでなく、Rubyの技術者認定試験をCBT(コンピュータを利用したテスト)方式で今年2月から開始。4月中には英語による試験も始める。OSS(オープンソースソフト)であるRubyの普及促進に努める方針だ。国内ではRubyの高い開発スキルを持つSIerはこれまで少なかったが、大手SIerのCTCが採用を本格化したことで状況が変わってきた。また、技術者認定試験がスタートしたことで国内での技術者人口の増加が期待される。国内においてもSIプロジェクトへの適用が高まる見通しだ。