グラフィックボード関連メーカーのエルザジャパン(永井淳社長)は、3Dを遠隔操作できるリモートグラフィック製品「ELSA VIXEL」シリーズを8月中旬から販売開始する。カナダのテラディシー社との協業で製品化した。発売後3年間で40億円の売り上げを見込む。

 同製品は、3Dグラフィックスの圧縮や伸張を行ってIPで転送できることが売り。「PC-over-IP」と呼ばれる技術を搭載しており、遅延なくディスプレイへの画面表示が可能だ。ホストからクライアントまでの転送でシステムに負荷がかからないことも特長となっている。

 ユーザーとしては、当面はCAD/CAMを使う製造業やクリエイティブ関連オフィスを想定している。1つのデータを複数人で作業できることなど効率化をアピールしていく方針だ。永井社長は、「3Dデータを扱う企業のほとんどは、取引先と機密保持契約を結んでおり、セキュリティについてシビアになっている。ユーザーは、当製品を使うことでクライアントにデータを持たなくてすむため、セキュアな環境を実現できる。リッチコンテンツのセキュリティ強化の点からも拡販できる」と自信をみせる。

 最近では、KVM関連メーカーのアボセントがサーバーの遠隔操作に加えクライアントのリッチコンテンツをリモートで操作できる製品を市場投入している。ところが、ユーザーのなかには、高画質にこだわる企業がある。「だからこそ、グラフィックカードなど3Dコンテンツを得意とする当社に優位性がある」(内藤万義副社長)と言い切る。

 価格は8万円前後を想定。法人市場でのビジネスを中心としている。しかし、「将来的にはゲームユーザーなどコンシューマ市場での販売も視野に入れる。その際には、機能を絞り込んだラインアップなど価格の再設定も検討していきたい」(内藤副社長)と、顧客のすそ野を広げることにも力を注ぐ。