CADソフトベンダーの福井コンピュータ(小林眞社長)は、専用CADを切り口としたグローバル展開を視野に入れる。木造住宅市場を中心とした建築専用CADソフトで業績を伸ばしてきた同社は、2009年夏をめどにビルやマンションなど大型建築物を設計するための専用CADソフトに参入する。当面は国内市場をメインターゲットにするが、将来的に世界各国のビル建築のニーズに合った専用CADを開発することでグローバル進出を狙う。

 ビル系CADは、外資系の汎用CADメーカーが強い市場である。しかし同社では、ビル設計の業務フローや建築基準法に沿った設計支援など、専用CADならではの強みを生かすことで、「シェア拡大は可能」(金牧哲夫常務)とみる。木造系の住宅専用CADの国内市場は年間80-90億円あるが、ビル系CADは約70億円と木造系の住宅専用CADほど大きくはない。作業効率がよく付加価値の高い専用CADを投入することで、ビル系CAD市場においてより多くの需要喚起が可能になると予測する。

 こうした専用CADを切り口とした戦略やビジネスモデルは、国内だけでなく海外の主要市場でも展開が可能。まずは国内で成功モデルを築いたうえで、グローバルに向けた進出に意欲を示す。海外進出する国産ソフト開発ベンダーが限られるなかで、成功事例となることが期待される。