ビデオ会議システムメーカーの日本タンバーグ(林田直樹社長)は、自社製品の拡販に向けてシステム導入による出張費の削減をアピールし、2008年度(08年12月期)の売上高が前年度の2倍に到達した。今年度は、新製品の投入やコスト削減効果を前面に押し出すことで、新規開拓を図っていく方針だ。


 ビデオ会議システムを中心とするユニファイドコミュニケーション(UC)をビジネスとして手がける際、これまでベンダー各社は企業への導入促進のため、コミュニケーション向上による攻めの戦略を訴えることに力を注いできた。しかし、国内ではワーキングスタイル自体を変革しなければならないケースもあり、予想に反して導入が進まなかったというのが実情だ。

 日本タンバーグでは、これまでも業績を伸ばしてきたが、「とくに昨年度は大きく飛躍した」(林田社長)としており、売上高は前年度の2倍を記録。販売が伸びた要因を分析したところ、「全国に拠点を持つ企業が出張費を削減するために導入する」傾向の高いことが判明した。

 そこで、今年度は「ROI(投資対効果)を積極的に提案することを販売パートナーとともに模索していく」という。ユーザー企業によってコスト削減率が異なってくるため、同社の製品を導入することで削減できる具体的な数値こそ出せてはいないものの、「いくつかの導入事例を提示することで、確実に案件を獲得する」としている。

 製品については、「TANBERG Codec C60」(想定価格は350万円前後)をこのほど発売。既存製品である「C90」(想定価格は450万円前後)よりも価格を抑えることでユーザー企業のすそ野を広げていく。販売強化策については、「enVision」と呼ばれる2次代理店を対象とした販売支援制度を設けたことで「アクティブに動く2次パートナーが前年度に比べて1.5倍に増えた」としている。

 社内体制の面では、営業担当者を中心に3割程度を増員。今年度を成長維持の重要な年と位置づけて事業を展開していく。(佐相彰彦)