自社導入後に「外販」を計画

 今年4月1日に日本コムシスの情報部門が分社化して設立されたコムシス情報システム(潮田邦夫社長)は、SAPのERP(統合基幹業務システム)「SAP ERP」をモバイル環境で利用する国内初のシステムを社内に導入した。NTTドコモのスマートフォンと仮想化やシンクライアント技術などを連動させたシステムで、NTTドコモとSAPジャパンの3社で機器検証を踏まえて共同開発した。

 コムシス情報は、まず自社に導入してコスト削減や運用効果などを検証し、将来的に自社の顧客に同システムを外販して新規案件獲得につなげる計画だ。

 今回導入したのは「モバイルSE支援システム」と呼ぶ仕組み。コムシスグループの基幹システム「SAP ERP」の刷新期に、モバイル環境での使用を目的に開発し、6月1日から社外業務が多い営業とSE(システムエンジニア)の管理職者数人で実運用を開始した。

 同システムは、営業や施工、発注などの各種業務のほか、メールやスケジューラー登録、社内SNSなどの情報共有機能をNTTドコモのスマートフォンで使うことができる。NECの「仮想PC型シンクライアントシステム(VPCC)により、パソコン画面の操作をスマートフォンで実現できる。

クリックで拡大


 コムシス情報システムは、NTTドコモがこのほど、HTC製のグーグル・アンドロイド端末「HT-03A」を発売したことから、今夏にも一斉導入する予定だ。岩本洋一郎・第二システム部担当課長は「当社はITスペシャリスト集団として日本コムシスから分社した。しかし、下請け案件が約7割と多く、今後、同システムを売りに元請け案件を獲得していく」と話す。

 今回のシステムは、仮想化技術にVMwareベースで開発している。この先、幅広い顧客を獲得するために、XenやHyper-Vなど他の仮想化技術に対応していく方針だ。コムシス情報システムは現在、連結対象ベンダーを含め従業員約400人、売上高は約100億円。(谷畑良胤)