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三洋電機 大容量充電池システムを開発 民生用電池を使い、小型・低価格を実現

2009/12/03 21:45

週刊BCN 2009年11月30日vol.1311掲載

 三洋電機はノートPCなどに利用されている民生用の円筒形リチウムイオン充電池を活用したバックアップ・動力電源用リチウムイオン充電池システムを2種類開発。2010年3月から販売を開始する。

 開発したのは、サーバーや携帯電話基地局のバックアップ電源向けの「蓄電用電池システム」と、電動自転車・バイクなどの動力源用の「動力用電池システム」。

 三洋は、民生用の円筒形リチウムイオン充電池を直列や並列に数十~数百本並べて接続する並列技術の高度化に成功。蓄電用は、容量が大きいタイプの民生用円筒形リチウムイオン電池312本をきょう体にパッケージした。一方、動力用には、容量と出力が高い種類の電池80本を使用する。

 「電池の種類と本数はユーザーの希望に合わせ柔軟に変更することができる」(雨宮徹・モバイルエナジーカンパニー ビジネス開発統括部統括部長)という。

三洋が開発した蓄電用(左)と動力用のリチウムイオン充電池システム

 サンプル出荷価格は、蓄電用が40~50万円、動力用が15~20万円。

 三洋では、蓄電用はデータセンターや携帯電話会社に販売するほか、自治体や警察に街路灯、信号機での予備電源としての用途も提案していく。動力用はバイクや自転車メーカーに販売するほか、ハイブリット車や電気自動車の電源としての利用も見込む。自社の営業部門を通じて売り込み、2015年度には800億円の売り上げを目指す。(米山淳)
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