セットトップボックスやデジタルAVコンテンツ配信ソリューションなどの開発会社であるエンティス(花田友章社長)は、プロジェクターに無線接続できる自社開発のアダプターの販売を開始する。これを使えば、面倒な設定をせずに手元でパソコン操作しながらプレゼンができる。販売は、法人向けの大手代理店と同社オンラインショップで展開し、月ベースで500~1000台の導入を目指す。同社は今後、法人、個人向けの両面で、粗利の高い自社開発製品を複数を新規投入する計画だ。

 エンティスが今回発売するワイヤレスアダプターセット「ワイヤレスプレゼンター EN-WP100-PK」は、パソコン画面のデータを無線で本体に転送するUSBワイヤレスビデオトランスミッター「同EN-WVT100」と、転送された画面データをプロジェクターや大画面ディスプレイなどに出力する本体「EN-WP100」で構成されている。

 このセットを使えば、発表者のパソコンとプロジェクターの距離が離れている場合でも、長いケーブルで接続する必要がなく、手元で操作しながらプレゼンができる。花田社長は「発表者が交代するたびにケーブルを差し替えたり座席を移動することもなくなる」と、プレゼンや会議がスムーズになるという。また、パソコン側は専用のUSBワイヤレストランスミッターを利用するため、ドライバやソフトウェアのインストールが不要。USBワイヤレスビデオトランスミッターをUSBコネクタに接続すると、自動的に非常駐型のユーティリティが起動してすぐに利用できるので、パソコン本体の無線LAN機能を利用しなくてすむ。

 この製品に限らず、同様の利用形態を目指した製品は他社から出ていた。しかし、こうした従来機は、プロジェクターを使っている最中にインターネットなど他の機能を使うことができない。「ネットワークを介さず、どこでも接続できるので、使い勝手が従来機とは異なる」(花田社長)と話す。

 同セットはオープン価格だが、従来より低価格で提供する計画だ。現在、エンティスと代理店契約する大手ディストリビュータに加え、OA機器を販売する事務機ディーラーとのアライアンス拡大を狙う。

 エンティスは、コンシューマ向け機器として、昨年10月にテーブルなどをスピーカー代わりに利用するサウンドジェネレータや、今年2月にネットワークメディアプレーヤーの最新モデルを発売。法人向けでは、コンテンツ配信を容易にする小売店向けの小型デジタルサイネージを拡販することを検討している。花田社長は「法人、個人の両面で販路を広げ、自社開発製品を幅広い層へ販売する」と、事業拡大を目指す方針だ。(谷畑良胤)