ナルボ(斉藤友男社長)では、同社のワークフローシステム「ワークフローEX」が好調に売れている。同製品は07年に販売開始後、マイクロソフトの「Innovation Award 2007」で優秀賞を受賞している。製薬会社や自治体など、これまでに50社への導入実績をもつ。最近では、自社DCを活用したSaaS/ASPをリリースするなど、サービスにも力を入れている。

斉藤友男社長
 同社の製品の特長は、Excel、Word、PDFなどをそのまま申請フォームとして利用することができる点にある。他社の製品ではウェブフォームで入力するワークフローが一般的。ウェブフォームではセッション数が限られているため、利用ユーザー数も限定される。また、一般的にはワークフローのウェブフォームに変更が入った場合や追加する場合、ユーザー自身での開発やベンダーに外注する必要があり、開発コスト、工数がかかる。

 「ワークフローEX」では200~500人を推奨としているものの、そもそもセッションを張らなくてもすむため、幅広い規模の企業が利用できる。普段使用しているOfficeやPDFファイルをそのまま使えるため、申請フォームの開発費用もかからない。販売パートナーであり、顧客でもある富士ソフトでは8000人規模で利用されている。

 ナルボの斉藤社長は「7~8年前にはうまくワークフローが入らなかったが、内部統制に関する取り組みとして、ワークフロー導入を真剣に考える企業が増えている」と話す。だが、ナルボでは「内部統制というよりは、業務効率化の一環として導入されることが多い」とも話す。いまだに紙ベースの申請書で稟議に回している企業が多く、それをIT化する動きが進んでいる。

 「ワークフローの市場には競合がひしめいているが、いかに開発コストを継続的にかけていけるかが課題。もう5年もすると、競合のベンダーはかなり集約されてくるのではないか」とビジネスチャンスを語る。富士ソフトといった大手SIerも含め、現状30~40社ほどのパートナーを抱えているが、今後は提案能力の高いパートナーに製品を拡販してもらえるよう、絞り込んでいくとしている。

 機能としては携帯電話、スマートフォンへの対応を進めるほか、業務連携オプションとして、申請時に業務システムのマスタデータを利用できるような仕組みを年内に提供することを計画している。

 ナルボは1986年設立のソフトウェア開発会社。「.NET」環境での開発を得意とし、これまでに、「ワークフローEX」のほか、ICカードやQRコードを利用し、入退室管理を行う、来客管理システム「なっちゃん3」、プロジェクト管理システム「プロジェクト管理EX」などを開発し、導入実績を拡大している。(鍋島蓉子)