マイクロソフト(樋口泰行社長)は3月下旬、米本社プレジデントのジャンフィリップ・クルトワ氏が来日したことに伴い、同氏と樋口社長が登壇してクラウドコンピューティングに関する会見を開いた。クルトワプレジデントは、「マイクロソフトはクラウドに対して100%コミットする」と言い、樋口社長は「最優先事業としてクラウドを位置づける」と強調。クラウド専門サイトを立ち上げたことも明かし、改めてクラウド事業への積極的な姿勢を示した。

樋口社長は「最優先事業」と強調

米マイクロソフトのジャンフィリップ・クルトワ・プレジデント
 クルトワプレジデントは、樋口社長の上司にあたる存在で、定期的に来日する。新施策の発表がなくても記者会見を開き、グローバルの事業戦略を明らかにする。今回、同氏がすべての時間を費やして説明したのがクラウドだった。

 「マイクロソフトは、最も堅牢なクラウドをつくるために何十億ドルも投資してきた。4万人の従業員のうち、現在、約7割がクラウド環境をベースに仕事している。1年後には9割に達するだろう」と話し、まずは自社のクラウド利用状況をPRした。そのうえで、クラウドは新たなビジネスモデルとチャンスをつくるものの、新たな責任も生む」とし、ユーザーのプライバシー保護などセキュリティの重要性を説いた。

 クルトワプレジデントとともに登壇した樋口社長も、クラウドに対する積極姿勢を鮮明に示した。樋口社長はそのなかでもパートナーとの協業体制をPR。「Exchange」や「SharePoint」などのソフトをネットワーク経由で提供する主力サービス『BPOS』でのアライアンスを引き合いに出し、「NECとは、『BPOS』を活用した企業向けPCを拡販しており、ソフトバンクBBとは、スマートフォンと組み合わせたパッケージ商品を中小企業に拡販する体制を整えた。クラウド時代になって、マイクロソフトはパートナーとのエコシステムを重視する」と力説した。

日本オラクルから移籍した西脇資哲テクニカルソリューションエバンジェリスト
 会見では両氏のプレゼンテーションのほか、Googleの類似サービスと比較したパフォーマンスや操作性の優位性をアピールするデモを実施した。登壇したのは、日本オラクルでシニアディレクターを務めていた西脇資哲・テクニカルソリューションエバンジェリスト。西脇氏は移籍した理由について、「クラウドしかない。クライアントからサーバーまで総合的にクラウドを提供できるベンダーを考えて移籍を決めた。オラクルはサーバー領域のみで限界を感じていた」と、ここでもクラウドを強調。終始、クラウドに対するマイクロソフトの意気込みを示す内容となった。(木村剛士)