青森共同計算センター(今英己社長)は携帯電話を利用した出席確認システム「i-MAS」を開発した。地元の青森大学をはじめとして全国に拡販を進め、大阪、九州の大学で採用されるなど、堅調な導入が進んでいる。

今英己社長
 出席確認システム「i-MAS」は青森大学の福永栄一準教授が発案、共同開発したもので、2005年4月から同大学の全学部で利用されている。携帯電話を用いることにより、課目履修学生の間での代返を防ぐのが目的だ。

 学生はまず、携帯電話やPCから履修科目の登録を行い、授業出席時に携帯電話から専用ページにアクセスしてIDとパスワードを入力した後、講義担当教授が指示した番号を入力すれば、出席を受け付ける仕組み。また、数字入力後、ランダムに選んだ学生を立たせて学籍番号と名前を教員に口頭で知らせるようにメッセージを送ることも可能だ。

 ICカードを導入している大学は多いが、ICカードでは簡単に学生間の貸し借りができてしまうことから、出席の代返防止には効力をもたない。しかし、携帯電話は友人同士でもあまり貸し借りしないので、それとひもづけて管理すれば正確な出席確認を実現できるというわけだ。

 「i-MAS」の導入は、私立大学を中心に進んでいる。今社長は、「旧国立大学への導入も目指しているが、受講のためにパケット料を支払うということに教員や学生の間で反発があるようで、なかなか進んでいない状況」と課題を話す。

 現在、出席システムのデータベースの管理サーバー運用を青森共同計算センターのデータセンターでアウトソーシングしている。トランザクションが集中した場合の負荷への対応や、レスポンスを高めるために、サーバーは高スペックのものを使用している。そのため、サービスの料金も高くせざるを得ないという問題がある。「出席確認だけでは料金が高くつくので、教員向けの時間割照会や学生向けの掲示板機能といった付加価値を増やすことで、トータルコストとして見合うシステムを提供している」(今社長)。  同社では、SaaS/ASPの利点を生かして、教員個人個人が契約し、自分の授業で利用できるようなサービスの開発を視野に入れている。(鍋島蓉子)