家電量販店の業務ソフトウェア市場でシェア上位を争うBSLシステム研究所(BSL、小野秀幸社長)は、10月15日、同社初の会計ソフトを市場に投入する。会計ソフトで高いシェアをもつ弥生やソリマチの市場に食い込む狙いだ。BSLの「会計らくだ 5」は、競合他社の会計ソフトと異なり、仕訳を記帳するだけで経営判断に必要な貸借対照表や損益計算書を作成できる「記帳専門」のソフトだ。「記帳は自社で決算は税理士へ」をコンセプトに、機能を絞り込んだ。年間5000本の販売を目指す。

小野秀幸社長
 「会計らくだ 5」は、同社で人気の出納帳ソフト「出納らくだプロ4」を大幅に機能拡張し、価格(2万1000円、税込)を改定したもの。日常的に仕訳を記帳しながら、簡単に貸借対照表などをつくることができる。決算時には、「会計らくだ 5」のエクスポート機能を使って、仕訳データを税理士に渡すことができる。

 「会計らくだ 5」で出力した仕訳データは、一般的な会計ソフトや一部のオフコンで利用できるため、依頼先の税理士や会計士事務所に導入しているシステムと融合させやすい。小野社長は、「中小企業の9割以上は、税理士・会計士に決算・税務申告を依頼している。その関係性を深めて業務効率も上げることを目指し、税理士の意見を反映して開発した会計ソフトだ」と説明する。

 会計ソフトの量販店市場は、弥生とソリマチで大半を占めている。「当社の業務ソフトは、簡単で、ユーザーを頓挫させないソフトとしてシェアを伸ばしてきた。出納帳の延長で使いこなせる会計ソフトとして、店頭販売だけでなく、税理士や会計士からも薦めてもらえるようにする」(小野社長)と、競合他社とは一線を画す戦略で、会計ソフト市場で存在感を示す考えだ。

 年間5000本の目標値は、店頭市場の10%前後のシェア獲得につながる。多機能すぎて使いこなせず会計ソフトの利用をあきらめる中小企業が多いなか、BSLの会計ソフトは注目度が高まってきそうだ。(谷畑良胤)