米シマンテック ホステッドサービスの責任者であるローワン・トロロープ・シニアバイスプレジデントが来日し、シマンテックのクラウド戦略について語った。

ローワン・トロロープ・シニアバイスプレジデント

 米シマンテックは、2009年にウェブ/メール関連のセキュリティサービスを手がける英メッセージラボを買収し、SaaS事業ユニットとして統合。「シマンテック ホステッドサービス」の提供を開始した。現在、グローバルでは3万2000社、1090万のユーザーへの導入実績を持っている。

 ホステッドサービスでは、これまでにアンチウイルス、アンチスパムをはじめとするメールセキュリティ、暗号化やメールアーカイブなどのメール管理、ウェブとIM(インスタントメッセンジャー)のセキュリティ、エンドポイント保護となど、14サービスをリリースしている(日本未提供を含む)。今後もサービスラインアップを拡大するとともに、パートナーの拡充などによって、ワールドワイドで10億ドルのSaaSビジネスを目指す。

 独自展開していたパートナープログラムは、今後、シマンテックのパートナープログラムに統合していく方針だ。トロロープ・シニアバイスプレジデントは「日本でのパートナーは現在8社。なかでも、日本IBM、ベライゾン、日立情報システムズが非常に大きいパートナーで、全体の85%のセールスを占めている。パートナーの重要性は高い。パートナープログラム統合前でも、パートナーになりたい企業はぜひ連絡してほしい」と話した。

メッセージラボ ジャパンの山本誠治カントリーマネージャ

 日本でのホステッドサービス導入率は10%に満たない状況だが、ビジネス規模は日本法人設立当初に比べ10倍に拡大しているという。メッセージラボ ジャパンの山本誠治カントリーマネージャは、「これまでポータルが日本語化されていなかったために、アプローチ先はどうしても大企業に限られていた。昨年、日本語化を完了したことや、ネットワールド、大塚商会とのパートナー契約を結んだことで、SMB(中堅・中小企業)に拡販する体制が整った」として、大企業とあわせ、SMB市場にも注力する姿勢を示した。

 ホステッドサービスでは、未知・既知のウイルスからの保護を100%保証。24時間365日のサポート、業界最高水準というSLA(サービスレベルアグリーメント)を提供するのが強みだ。マルウェアをブロックする速度でも、他社に比べて優位性をもっているという。IDCの調査によると、直近6か月間で、イギリス、アメリカでのSaaSセキュリティシェアで、No.1を獲得している。また、SaaSビジネスへの投資では、メッセージラボ買収前を基準として、70%の増資を行っている。(鍋島蓉子)