NEC(遠藤信博社長)は、新世代ネットワーク向け技術であるOpenFlowを用いた大学・研究機関向け基盤ソフトウェアを開発した。すでに、米スタンフォード大学と九州工業大学、北陸先端科学技術大学院大学の3大学に提供している。

 OpenFlowは、経路制御などの処理をスイッチから制御サーバーに分離してソフトで制御し、ネットワーク制御の柔軟性を向上する技術。

 基盤ソフトは、経路計算やネットワークトポロジ(接続形態)管理などの機能をそれぞれモジュール化して実装する基盤を提供。利用者が簡単にソフトウェアの既存機能を拡張したり、新規機能を追加したりできる。

 また、各モジュールを複数のプロセス・CPUで分散して実行できる分散アーキテクチャで、大規模なネットワークの構築・実験にもスケーラブルに対応。分散システムを集中制御するフレームワーク(雛形)を提供し、分散システムの実行を制御できる。

 NECは、国内5拠点をつなぐ広域映像伝送の実証実験や、サーバーなどのIT資源と通信経路などのネットワーク資源を最適に構成して統合制御する技術の開発、SIGCOMM2010やGEC9における大規模フロー制御のデモンストレーションなど、さまざまな研究開発や実証実験にこのソフトを活用してきた。今後は、オープンソース化も視野に入れながら環境整備を推進し、順次、大学・研究機関に提供していく方針。

 なお、このソフトで開発した技術は、データセンター・ネットワーク効率化のために製品化するプログラマブルフロー・コントローラにも活用する予定。(信澤健太)