KDDI(田中孝司社長)は、マシン同士が通信し合う「M2M(Machine to Machine)」のプラットフォームやサービスの本格展開を、2012年をめどに実現する。6月13日に、新規ビジネス推進本部の森田康裕ビジネス統括部長が明らかにした。

 同社は、今夏の東京電力管内の電力供給不足を受け、6月16日、携帯電話やパソコンを使って家庭内での使用電力を可視化し、節電に役立つ情報を配信するサービス「KDDI 節電ひろば」の無料提供を開始する。

 森田ビジネス統括部長は、「今回のサービスを、CSR(企業の社会的責任)の一環として位置づけており、回収モデルは立てていない」という。しかし、「サービスは一時的なものではなく、継続的に続けられるよう、プラットフォーム化を強く意識していく」としている。今回のサービスをM2Mの実証実験と捉え、来年以降、M2Mプラットフォームの本格展開を狙っているわけだ。

 センサを利用して家電製品などから情報を収集・解析し、エネルギー使用の効率化を図るKDDIのM2Mプラットフォームは、コンシューマ向けに提供するだけでなく、中小企業や病院など医療施設への応用も検討していく。さらに、国内展開にとどまらず、「アジアなど海外での展開を考えている」(森田ビジネス統括部長)として、M2Mを幅広く事業化していく考えだ。

 田中社長は、今後の事業拡大を目指して、サービスの提供をはじめとする海外でのコンシューマ事業の立ち上げを目標に掲げている。アジアの新興国でポテンシャルが大きいM2Mのプラットフォーム/サービスを重要な商材として、海外戦略の具現化に取り組んでいく。(ゼンフ ミシャ)

新規ビジネス推進本部の森田康裕ビジネス統括部長