愛媛県松山市(野志克仁市長)経済部の地域経済課が、テレワークによる在宅労働の支援に力を入れている。在宅業務を導入する企業に対して「就労奨励金」プログラムを実施しているほか、2年前から、在宅業務を発注した全国の事業所に対して発注額の10%を支給する「発注奨励金」プログラムを提供している。

松山市役所

 「発注奨励金」プログラムは、全国の事業所が、テレワークによる在宅業務を松山市の指定事業者に対して発注した場合に、市が発注額の1割を支給する全国でも珍しい制度。市はここ数年で光回線のインフラ整備を推進しており、「通信インフラを活用して、在宅でしか働くことができない方への就労機会をつくる」(地域経済課の平松信裕主事)ことを目的としている。

 市内では、身体障がい者を雇用する企業・施設を中心に支援制度を利用する事業所が増えており、現在6社がテレワークを導入して「就労奨励金」を受けている。また、「発注奨励金」プログラムで、全国の企業から業務を受注する事業所が増加している。地域経済課の福田昌樹主査は、「最近、カーナビゲーションシステムを開発している県外の大手企業から、1000万円を超える業務委託を受けた例があった」と成功事例を語る。

 「発注奨励金」プログラムは今年度が最終年だが、ニーズが大きいことから「来年度からも継続する方針で、プログラムの更新を検討している」(福田主査)という。地域経済課の企業立地担当リーダーの植田二朗主査は、「松山市は、支援の策定にあたって雇用効果を重視している。テレワークを生かして、多くの人の仕事につながるIT開発企業からの業務委託を増やしていきたい」としている。(ゼンフ ミシャ)

(左から)松山市産業経済部地域経済課の植田二朗主査・企業立地担当リーダー、平松信裕主事、福田昌樹主査