野村総合研究所(NRI、嶋本正社長)は、コンサルティング事業を手がけるインド法人を10月下旬に設立する。同時に、インド・ニューデリーの調査会社Market Xcel Data Matrix(R Vishal Oberoi CEO)と出資を伴う業務提携を結び、インドでの事業を拡大する。

 インド法人は「ノムラ・リサーチ・インスティテュート・インディア」で、11月に本格的に業務をスタートする。社長はNRIコンサルティング事業本部の中島久雄主席コンサルタントが就任する。当初は、自動車メーカーをはじめとする製造業向けの事業戦略立案などを中心に、10人程度の体制で立ち上げる。5年後には30人規模への拡大を目指す。

右からNRIの嶋本正社長、中島久雄主席コンサルタント、谷川史郎常務

NRIは「アジア新興国に重点を置いたコンサルティング事業の海外展開」(嶋本社長)を進めており、インド法人設立はこの一環。同社の海外拠点としては17番目となる。また、インドの調査会社Market Xcel Data Matrix社は、現在約100人規模で、インド国内8都市に調査拠点をもつ。NRIは、同社の株式を25.1%取得して業務提携を結ぶことで、インド全域をカバーする現地に根差した本格的な調査・コンサルティング体制確立を急ぐ。

中国に進出している日系企業は1万社を超えるが、インドはまだ1000社程度と少ない。インド法人の社長に就任する中島久雄主席コンサルタントは、「日系企業のインドへの理解を深めることで、インド進出を果たす日系企業は今後より増える」と、まずは日系企業向けのコンサルティングサービスを手がける。NRIの谷川史郎常務は、「現地法人は最終的には地場に根を下ろした“現地化”を進めていく」とし、インドでも地場の顧客からの受注を段階的に拡大させていく。

NRIのコンサルティング事業は、全体の約3割ほどが海外絡みで、製造業だけに絞れば7~8割が海外と関連が深い案件が占める。コンサルティング事業を伸ばしていくには、海外ネットワークの構築が欠かせない。NRIではベトナムやインドネシアなどでの現地法人の開設を検討するなど、アジアでのサービスカバー範囲の拡大に取り組んでいく方針だ。