日本マイクロソフト(樋口泰行社長)は、11月8日、「Microsoft Dynamics CRM」に関する記者向けの説明会を開き、納入実績や事業方針を発表した。

 現在、マイクロソフトは「Dynamics CRM」を80か国・40か国語以上で展開し、200万人以上のユーザーを抱えている。新規ユーザーの半分以上は、「Dynamics CRM Online」を選択しているという。日本国内では、11月までに約400企業が「Dynamics CRM」を導入している。

 米本社のCRM Sales Enablement Leadのチャド ハンブリン氏によると、グローバルでは英労働年金省や米空軍、英バークレイズ銀行など、大規模導入事例が増えてきている。バークレイズ銀行は、「コールセンターメインで活用し、クレームの25%削減や顧客満足度の15%向上を果たした」という。

 日本マイクロソフトのDynamicsビジネス本部の宇根靖人氏は、総合物流サービス業のエーアイテイー(50ユーザー)や電子部品製造販売業の岡谷エレクトロニクス(100ユーザー)などの事例を挙げて、「Salesforce.com」から「Dynamics CRM Online」への移行実績が増加していることを紹介した。

 クラウド・コンピュータティングへの取り組みとして、ハンブリン氏は「6か所以上のデータセンター(DC)を持ち、年間2.3億ドルをDCに投資している」と説明した。「クラウドはもちろん、オンプレミスでもパートナーホストでも提供できる。クラウドからオンプレミスへの移行、その逆も可能だ」。

 「Dynamics CRM Online」のすぐれている点として、とくに強調したのが、1ユーザー月額44ドルいう価格だ。「Salesforce.com」を引き合いに出して、「2分の1から3分の1の価格で、充実した機能を備えたCRMを利用できる」とアピールした。「Salesforce.com」との比較では、ユーザー数が100万人を超えるまでにかかった期間が3年早かったことなども紹介した。

「Microsoft Dynamics CRM」と「Salesforce.com」の比較

 今後の「Dynamics CRM」の製品拡張については、「まずはオンラインサービスを提供し、それを定期的にパッケージ化してオンプレミスで提供する」(宇根氏)という。毎年2回のサービスアップデートを実施し、ユーザー企業にはそのつど開発計画を提示していく考え。直近のサービスアップデートでは、ソーシャル機能やモバイル機能を強化した。これからも継続的に、「クラウドソーシング」と「ソーシャルモニタリング」をキーワードに、ソーシャル機能の拡充に取り組んでいくという。(信澤健太)