【上海発】日本国内の有力ソフトウェアベンダーが加盟する「Made In Japan Software Consortium」(MIJS、内野弘幸理事長)が、11月25日、中国上海市の世貿商城(上海マート)で開催した「MIJSカンファレンスin上海」(BCN共催)。前半の日本語トラックのセミナーでは、アプレッソやインフォテリアなど8社が業務効率化などをテーマに講演した。

 日本語会場Aでは、冒頭にMIJS海外展開委員会の飯島邦夫委員長が挨拶に立ち、「カンファレンスも2回目を迎えることができた。皆さんのお役に立てるMIJSの製品をご覧ください」と、開会を告げた。

 まず、安徽開源軟件有限公司の中尾貴光・董事長兼総経理が「微博(ウェイボ)スタイルで始める社内の可視化リアルタイム”ほう・れん・そう”を実現するビジネスログツールCrowdroid for Business」と題し、業務効率化をテーマに話をした。中国では、TwitterやFacebookなどのSNSが使えないが、中国の日系法人では通信回線を工夫して利用している。中国で3億人が使っているSNS「微博」を使い、中国人スタッフが慣れ親しんだ使い方で情報をやり取りすることを提案した。「中国人スタッフには、情報を交換するスタイルが定着していないが、これを使えば『つぶやく』感覚で情報交換でき、業務の効率化・可視化を図ることができる」という。

安徽開源軟件有限公司の中尾貴光・董事長兼総経理

 続けて、アプレッソの亀井美佳・海外事業新規ビジネス担当部長が、「社内のデータ/クラウド/ビジネスプロセスをノンプログラムで繋いで業務の効率化に貢献する『DataSpiderシリーズ』のご紹介」と題して講演。データ統合で企業内の業務効率化を図る方法を話した。「DataSpider」のデモを行いながら、オラクルからのデータ読み込みなどを試したほか、海外展開する伊藤忠商事がSAPと連携したケースなど、複数の事例を紹介した。そのうえで、「当社は、現在、海外展開を強化している。『DataSpider』は、プログラムと同じコーディング処理でデータ連携できる。海外展開する企業のお役に立てる」と訴えた。

アプレッソの亀井美佳・海外事業新規ビジネス担当部長

 上海電通信息服務有限公司(電通国際情報サービス)の柳沢学部長は、「SAPデータ有効活用で中国ビジネスを加速!」と題して講演した。中国で開催したSAPの世界イベントを紹介し、「中国ではSAP製品の注目度が高い」としたうえで、SAPのインメモリ・データベース「Hana」など、新たな動きを説明した。同社では、増え続けるSAP内のデータをSQLサーバーと連携するツールを販売し、中国での導入実績も出始めている。講演では、これを応用したテンプレートなどを紹介し、中国での展開例を語った。

上海電通信息服務有限公司(電通国際情報サービス)の柳沢学部長

 日本語会場Aの最後は、インフォテリアの山崎将良・海外営業部長が、「Handbookでワークスタイルに変革をスマートデバイス活用法」と題し、iPhone/iPadなどタブレット端末を使った業務効率化の提案を行った。着物ブランドの「awai」などが「Handbook」を使って着物のデモを行った事例や、野村證券などがペーパレス会議で「Handbook」を活用して資料を提示した事例などを紹介した。山崎部長は「『Handbook』を組み合わせてコンテンツを扱うことで、業務上の課題解決が簡単にできる。当社は中国法人をもっていないが、大連の東軟集団(ニューソフト)と連携して中国の大学に『Handbook』を納入しており、中国内の導入サポートなどができる」と、語った。

インフォテリアの山崎将良・海外営業部長

 日本語会場Bでは、最初に映福法磨貿易(上海)有限公司(インフォファーム)の大沢正道・董事総経理が「CRMとBI導入による業務効率向上の実現について」と題し、自社開発製品のCRM「戦略箱Advanced」とBI「Bird'sView、Chameleon Code」を使った企業内の業務改革方法を解説。また、「カメレオンコード」という、カラーバーコードとウェブカメラを使った安価な入退室管理を提案した。

映福法磨貿易(上海)有限公司(インフォファーム)の大沢正道・董事 総経理

 続けて、NECの折戸輝也・マネージャが「仮想化環境における信頼性の課題と解決策」をテーマに、クラスタ製品「EXPRESSCLUSTER(CLUSTERPRO)」を利用したシステムを提案した。折戸マネージャは、「『CLUSTERPRO』は、アジアで最も売れているクラスタ製品だ。仮想マシン内のソフトウェア障害を検知して、フェイルオーバーできる特徴がある。これからの企業内仮想環境では、有用な製品だ」と述べ、さらなるアジア市場開拓に意欲を示した。

NECの折戸輝也・マネージャ

 東洋ビジネスエンジニアリングの佐々木淳・上海オフィス シニアコンサルタントは、「中国製造業の経営管理、業務管理の効率化を実現! 原価管理に強い生産管理『MCFrame』のご紹介」と題し、同社の「MCFrame」を使った展開例を紹介した。「MCFrame」は、中国で2009年から日系を中心とした部品加工や半導体などの製造業が導入している。佐々木シニアコンサルタントは、「華南・華東地区を中心に導入が進んでいる。日本や中国でとくに評判になっているのは、原価管理システムだ。自社開発製品を生産する企業では、製品一つひとつの原価を計算し、管理するニーズが高まっている」と述べ、単独でも導入できることを売りにしていることなどを説明した。

東洋ビジネスエンジニアリングの佐々木淳・上海オフィス シニアコンサルタント

 日本語会場Bの最後は、才望子信息技術(上海)有限公司(サイボウズ)の武田卓也・営業マネージャーが、「サイボウズ弁公系統」「ガルーン」「KUNAI」を使った「サイボウズ活用で業務効率向上【中国の日系企業成功事例紹介】」と題し、導入事例を紹介した。池田マネージャーは、中国に進出する日系企業の変遷を説明。従業員が日本人数人から始まって、現地化して中国人を雇い、大きくなるなかで、システム上の課題も出てくると分析。「その際、17の機能を持つサイボウズ製品が役に立つ。情報システムの課題が出てきたとき、システム担当は不足しているが、サイボウズ製品なら手間いらずで簡単に導入できる。人員が増えてきたら、グループウェアなどで業務を効率化し、業務の見える化ができる」と、中国に進出した企業が成長する過程で同社製品が役立つと説明した。
 

才望子信息技術(上海)有限公司(サイボウズ)の武田卓也・営業マネージャー