ソフト開発・SI事業の富士通ビー・エス・シー(富士通BSC、室町義昭社長)は、中国市場向けビジネスを強化する。およそ20年前に中国現地法人を設立してオフショア開発を中心に事業展開してきたが、今後はBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスなど新事業に挑戦するほか、北京・上海・大連に置く拠点を拡張して人員を増やし、新たな都市に拠点を設置することも検討する。

室町義昭社長
 富士通BSCは、通信事業者向けSIと、家電・携帯電話向けの組み込みソフト開発に強いSIerで、昨年度の年商は308億円。中国への進出時期は1992年で、中国科学院の関連企業との共同出資で子会社を設立した。日本のITベンダーからのオフショア開発事業を中心に展開し、北京本社のほか、上海と大連に拠点を置く。昨年度の業績は、売上高が4977万7000元(約6億4710万円)で、営業利益が124万5000元(約1618万円)。

 室町社長は、中国事業を強化する意向を以前からもっており、来年度以降も新事業に挑戦するとともに、ビジネス基盤の強化に取り組む方針だ。今年度は、まず中国事業の拡大施策を推進する専門組織を立ち上げた。各事業部門を横断的に捉えて、中国でのビジネス展開に生かすことができる情報とノウハウを集約し、迅速に業務を進められる体制を敷いた。新サービスとしては、大連に専用センターを開設して、BPOサービスを開始している。

 室町社長は、「リスクがあっても、新製品・サービスを継続的に投入していく」考えで、今年度内にも新製品を発表するという。また、拠点も拡張する計画だ。富士通BSCは、中国で北京に100人、大連に45人、上海に30人体制の拠点を設置しているが、スタッフを今年度末には200人に増やす考えで、3拠点のオフィスを拡充する計画だ。また、沿岸地域の開発者の人権費が高騰していることを考慮して、「内陸部に新拠点を開設することも検討していく」としている。(木村剛士)