大手SIerの富士ソフト(坂下智保社長)は、5月9日に開催した取締役会で、創業者の野澤宏氏を代表取締役会長執行役員に復帰することを決定した。6月25日の時株主総会を経て、正式に就任する予定。坂下智保社長は、引き続き代表取締役社長執行役員を務める。

 代表取締役に復帰する野澤会長の担当分野は、社業全般の見込み。昨年10月1日の段階で会長職から会長執行役員に就くなど、徐々に経営への復帰の度合いを深めてきた。坂下社長は、「2人で経営にあたっていくことになる」としており、野澤会長が代表取締役に復帰することで、名実ともにツートップの体制となる見通し。 

6月25日の時株主総会で代表取締役に復帰する予定の野澤宏会長執行役員

 野澤宏会長は1942年生まれ。1970年に富士ソフトウエア研究所(現富士ソフト)を設立。一代で業界有数の独立系大手SIerに育て上げた情報サービス業界の重鎮。

 富士ソフトの昨年度(2012年3月期)の連結売上高は、前年度比0.6%減の1339億円、営業利益は31.8%増の49億円。2016年3月期に連結売上高を1800億円、営業利益を162億円へ拡大させる中期経営計画を立てており、大幅な業績伸長に向けて、富士ソフトグループ全体の結束力を高めるには、野澤会長の創業者としてのカリスマ性が不可欠と判断したとみられる。(安藤章司)