IDC Japan(竹内正人代表取締役)は、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)とビジネスコンサルティングで構成する国内ビジネスサービス市場の予測を発表した。2012年の市場規模は前年比5.4%増の8661億円になり、成長率は2011年よりも上昇するとみている。

 調査の対象となったBPOサービスは、人事、カスタマーケア(コールセンター)、財務/経理、調達/購買の4分野。4分野を合わせた2012年のBPOサービス市場規模は、前年比5.0%増の5917億円となる見込みだ。2011年に続いて2年連続のプラス成長となる背景として、リーマン・ショック後の景気低迷期を経て、業務のアウトソーシングを進めてコアビジネスに経営資源をシフトする傾向が強まっていることを挙げる。とくにコスト削減効果が把握しやすい調達/購買BPOサービスでは、高い成長率で市場が拡大。人事BPOサービス分野でも、福利厚生業務のアウトソーシングで高い成長率になるとみる。

 国内ビジネスコンサルティング市場は、新たな成長戦略を策定・実行しようとする企業が増えていることを受けて、2012年の市場成長率が2011年よりも上昇し、前年比6.1%増で市場規模は2744億円になると予測。とくに海外市場への進出に関わる経営課題や業務改革/組織改革などで、専門家のコンサルティングに対する需要が拡大するとみる。このほか、国内企業におけるM&Aや事業再編が加速していることも、外部コンサルティングに対する需要が拡大する要因となっていると分析する。

 BPOとビジネスコンサルティングを合わせた国内ビジネスサービス市場は、2011~2016年に年間平均成長率4.5%で推移し、2016年は1兆258億円となると予測。ただし、給与業務BPOサービスやカスタマーケア(コールセンター)BPOサービスなどの一部の市場セグメントでは価格競争も激化している。伊藤未明ITサービス リサーチマネージャーは、「サービス事業者は、サービスメニューの拡充に努めるとともに、ITやオフショアアウト拠点を活用し、効率的なサービス提供の体制を整備することが重要」と分析している。(信澤健太)

国内ビジネスサービス市場 支出額予測:2011~2016年