【トロント発】米マイクロソフト(スティーブ・バルマーCEO)のパートナー向けイベント「Worldwide Partner Conference 2012(WPC 2012)」が、現地時間の7月9日、カナダ・トロントで幕を開けた。日本からは、過去最多の143社のパートナーから273人が参加。  日本マイクロソフトからも、89人のスタッフがトロントに入った。パートナー戦略の要であるパートナーソリューション営業統括本部統括本部長兼パートナー戦略統括本部統括本部長の佐藤恭平業務執行役員も、イベントに参加している。バルマーCEOなどの米本社幹部が登場したキーノートスピーチの後に、佐藤業務執行役員に会い、初日の感触を聞いた。(木村剛士)

──初日のキーノートスピーチからは、どのような印象を受けましたか。

佐藤
 「Windows 8」の発売日と、「Microsoft Office 365」の新販売プログラム「Microsoft Office 365 Open」を発表したことが大きなトピックスですね。エポックメーキングだったのが、「Office 365 Open」です。

──その理由は?

佐藤
 これまで販売パートナーが「Office 365」を再販するとき、一部のパートナーを除いて、ユーザー企業・団体との契約先は日本マイクロソフトで、パートナーは販売額に応じた販売手数料を日本マイクロソフトから得る仕組みでした。しかし、これではパートナーがユーザー企業に料金を直接請求して、徴収することができません。パートナーがもつ独自のソリューションとの組み合わせ提案も難しい状況で、全世界のパートナーから不満の声が出ていました。

 「Office 365 Open」では、この問題を解決することができます。日本での適用時期は未定ですが、現在国内に約1200社いる「Office 365」の販売パートナーを拡充するための好材料になるとみています。

──「Windows 8」の発売日を発表したことについては、いかがですか。

佐藤
 日本には、中小企業を中心に「Windows XP」のユーザーがまだ多くいます。「Windows 8」の登場は、新OS(Windows 8)への買い換え需要を生むはずで、日本のパートナーにビジネスチャンスをもたらすのは間違いないでしょう。

──日本からの参加者は、これまでで最大規模です。マイクロソフトに対するパートナーの期待の表れだと思います。

佐藤
 来週、マイクロソフトの全世界の従業員のうち、1万5000~1万6000人が集まる恒例の社内イベントがあります。毎年、マイクロソフトは、この社内イベントの前に「WPC」を開き、自社の従業員よりも先にパートナーのみなさんに最新情報を提供しています。それだけ、パートナーを重視している。本日のキーノートスピーチで、CEOのバルマーも「パートナーの力が欠かせない」と話していましたが、まさにその通り。われわれはパートナーを重視しています。

 今年は「Windows 8」や新しい「Office」などの新製品が登場して、新たな商材を揃えることができます。パートナーのみなさんの期待に応えられる環境を整えることができると思っています。

──タブレット端末「Surface」は、年度内に日本市場で発売されますか。

佐藤
 具体的なことをコメントすることはできません。

──日本法人として、今年度(2013年6月期)力を入れるパートナー施策の基本方針は何ですか。

佐藤
 「クラウド」「デバイス」、そして「ソリューション」の三つをキーワードに、複数のインセンティブプログラムとマーケティング施策を推進することです。先ほどお話ししたように、今年度は多くの新製品をリリースする年ですから、それぞれ(新製品)をパートナーに浸透させる施策を進めていきます。

──ありがとうございました。

佐藤恭平業務執行役員
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