富士通(山本正已社長)は、7月18日、食品関連企業や農業生産者向けのクラウドサービス「Akisai(アキサイ)」の「農業生産管理 SaaS」と「イノベーション支援サービス」を10月に発売すると発表した。生産現場でICT(情報通信技術)を活用することで、生産計画から収穫・出荷までの農産物の生産プロセスをトータルでサポートし、農業経営を効率化する。

 「農業生産管理 SaaS」は、スマートフォンやタブレット端末などを用いて作業実績や生産履歴などのデータを蓄積・分析するサービス。「生産マネジメント」と「集約マネジメント」の2種類がある。

 農業生産者向けの「生産マネジメント」は、データにもとづいた農業生産の計画・実績・振り返りによって、農業の経営・品質・生産の見える化や客観的な数字にもとづく経営を実現する。価格は初期費用5万円、月額4万円から。

 食品加工・卸業者や外食業、商社、自治体向けの「集約マネジメント」は、生産物の品質管理や需給調整、マニュアルの共有などによって、原料を調達先の生産計画段階から管理。定時・定量・定品質・定価格を実現する。価格は初期費用5万円、月額10万円から。

 「イノベーション支援サービス」では、現場でのICT利用推進やPDCAサイクルの実践など組織マネジメント、品質マネジメントのためのGAP(農業生産工程管理手法)の取得・運用をサポートする。価格は個別見積もり。

 「Akisai」のターゲットは国内が中心で、直販だけでなく、施設園芸を扱うインテグレータなど、農業に強いチャネルを拡充してアプローチする。富士通は、2015年度までに2万事業者との契約、累計150億円の売り上げを目標に掲げる。

 富士通は、2008年10月から全国10か所の農業法人とともに、「Akisai」の実証実験に取り組んできた。ソフトウェアインテグレーション部門長の山中明執行役員常務は、「『Akisai』は現地密着型で、農家の方と一緒に泥にまみれながらつくってきたもの。自信をもって提供できる」とアピールした。(真鍋武)

山中明執行役員常務