10月18日、BCN(奥田喜久男社長)が主催するSIer(システムインテグレータ)向けのイベント「BCN Conference 2012」が、東京・品川で開幕した。今年は「IT商流が変わる! クラウド/モバイル時代に求められるSIerとは」と題し、SIerに斬新なビジネスモデルや売り方のヒントを提供する。

 冒頭の基調講演では、デロイトトーマツコンサルティング(DTC、近藤聡社長)の八子知礼TMTインダストリユニットパートナーは、「モバクラ時代を生き残るために必要なSIビジネスの条件」について語った。「モバクラ」とは、「モバイルクラウド」を指す。

 八子氏によると、2006年頃からサーバーの仮想化が急速に進んでおり、その台数は、今年1億台を超えることが予測されている。また、SaaS市場も活発に伸びていて、2015年までに現在の2倍に成長するという。「とくに日本では、クラウドに関する理解度が高く、約90%のユーザー企業は『クラウドは自分に関係がある』という認識をもっている」と、市場のポテンシャルを述べた。

 モバイルデバイスの普及も急速で、スマートフォンやタブレットなどの「スマートデバイス」の販売台数は、近々グローバルで70億台を突破するという。こうした状況から、八子氏はスマートデバイス向けビジネスには大きな可能性があるとしたうえで、「SIerが生き残るためには、スマートデバイス向けビジネスに取り組まなければならない。サーバーではなく、まずモバイルから考えて、製品やサービスを開発する必要がある」とアドバイスした。

 八子氏は、「ユーザー企業の生産性を改善する機会は広く存在する。とくに、落とすと壊れてしまうパソコンには不向きだが、壊れにくいスマートデバイスなら活用できるであろう工事現場などのブルーカラー領域には、アプリケーション開発の商機がたくさんがあるはず」と、具体的なビジネスフィールドを挙げながら熱弁を振るった。(ゼンフ ミシャ)

DTCの八子知礼TMTインダストリユニットパートナー
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