GMOインターネットグループのGMOグローバルサイン(中絛一郎社長)は、国政向けに、選挙候補者、議員、政党を装ったウェブサイトや電子メールの「なりすまし」を防止する認証サービスを開発した。ウェブサイト用認証サービスは全政党に寄付し、インターネットを活用したネット選挙の解禁を後押しする。

 電子証明書発行サービスをネット選挙向けにブラッシュアップし、選挙候補者、国会議員、政党のウェブサイト用、電子メール用に電子証明書を発行。GMOグローバルサインが認証局としてそれぞれを認証し、ウェブサイトや電子メールが公式なものであることを閲覧者や受信者に証明する。

 ウェブサイト用認証サービスは、認証を受けた候補者、国会議員、政党のサイトに、公式サイトであることを示す専用シールを掲出する。閲覧者は、これによってウェブサイトが公式サイトであることを確認できる。電子メール用認証サービスは、候補者、国会議員、政党が配信するメールに電子署名を付与することで、受信者が配信元を確認できるようにする。

 価格は、国会議員認証サービスがウェブサイト用5250円、電子メール用2940円、候補者認証サービスは、ウェブサイト用が840円、電子メール用が840円、政党認証サービスは、ウェブサイト用が1万500円、電子メール用が2940円。3月下旬をめどに提供を開始する予定で、事前申込みは2月27日から受け付けている。

 ウェブサイト用認証サービスは全政党に寄付する方針で、各政党を通じてその所属国会議員、候補者に実質的に無償で提供する。すでに、自民党、民主党、日本維新の会、みんなの党が導入を決めているという。メール認証サービスは有償で提供する。これは、「政治資金規正法でGMOグローバルサインが寄付できる金額には上限があり、範囲内で提供できるのはウェブサイト認証サービスだけだった」(GMOグローバルサインの武信浩史常務)ことが理由。

 GMOインターネットの熊谷正寿会長兼社長は、「ネット選挙の解禁は、世界の流れから見て必然。これを後押ししたいという思いから、最大の障害である『なりすまし』対策として、収益を度外視した専用の認証サービスを開発した。メール認証は有償だが、ウェブサイト認証を含めて、もともとの価格設定を一般の法人向けに比べて非常に安くしている」と説明した。

GMOインターネットの熊谷正寿会長兼社長

 新サービスの概要を解説した武信常務は、「安心・安全なネット選挙には、『なりすまし』を防止する電子証明書と信頼できる認証基盤が必要だが、そもそもネット選挙に対応するサービスが存在せず、既存技術を応用するにしても、政党や議員にとっては、導入のコスト、時間、労力などが負担になるという課題があった」と指摘。そのうえで、「こうした課題の解決策をすべてまとめて提示するという考え方で設計した」と、取り組みの意義を強調した。(本多和幸)

GMOグローバルサインの武信浩史常務