富士通マーケティング(FJM)グループは、中国ネット通販への進出支援事業で、日本から累計100店舗余りを中国へ送り出した。実質ここ2年余りの成果として、オンライン店舗の進出支援とあわせて、オフライン店舗の進出も支援。中国でのO2O(オンライン・トゥ・オフライン)支援を総合的に手がけることで、ユーザー企業の中国進出を後押しする。向こう2年に中国ネット通販への進出数を累計300店舗へ増やす。

FJMA
原田昌紀 社長
 中国ネット通販への進出支援は、FJMグループの富士通マーケティング・エージェント(FJMA)が2010年から始めたもので、進出支援先は中国のデビットカード「銀聯カード」の運営で有名な企業グループ直営の「銀聯在線商城(銀聯オンラインモール)」だ。このモールに日本の商材を専門に扱う「日本館」があり、ここへの出店支援をFJMグループが全面的に手がけている。直近ではアパレル関連や飲料、寝具、自治体などと連携して地方物産など、これまで累計100店舗余りの出店支援を行ってきた。

 2012年9月の尖閣諸島を巡る日中の政治摩擦を受けて、一時は中国進出が鈍ったものの、「今は中国リスクを極力低減できるネット通販への進出意欲はむしろ高まっている」(FJMAの原田昌紀社長)と手応えを感じている。銀聯オンラインモール日本館への出店業務は、China Commerceという会社が一手に請け負う。FJMグループはここに約30%出資するとともに、原田社長自身もChina Commerceの非常勤取締役に就任した。China Commerceには、佐川急便のSGホールディングスグループで国際物流を手がけるSGHグローバル・ジャパンなども出資している。

 日本館に出店するメリットは、日本から商品を届ける国際物流から銀聯による決済までワンストップでインフラを活用できる点にある。銀聯決済によって代金回収に関わるリスクも少ない。FJMAは、中国の富裕層を中心とする顧客を日本館のネット店舗へ誘導するための中国での販促施策も手厚く支援。「ネット通販である程度の固定客をつかんだら、次のステップとして実際に中国へのオフライン店舗の出店も後押しする。これまで10社ほど支援してきた」と、中国進出のリスクをコントロールしながらのO2Oにも力を入れる。こうした取り組みによって、向こう2年で日本から銀聯在線商城日本館への出店数を累計300店舗に増やしていく方針だ。(安藤章司)