東洋ビジネスエンジニアリング(石田壽典社長)は、日本企業の海外拠点向けに自社ERPの拡販を強化する。製造業向けのクライアント・サーバー型ERP製品「MCFrame CS」をコンパクトにした海外拠点向け製品「MCFrame CS Start-UP Edition」を発売し、そのSaaS版として「MCFrame cloud」も近く提供する。SaaS版は、同社の中国法人を通じて販売する。

伊与田克宏
コンサルタント
 「MCFrame CS Start-UP Edition」は、最新の「MCFrame CS」をベースにして、生産・販売管理と原価管理の機能を絞り、短期間での導入をサポートする標準業務フローなどのドキュメントや、マスタ登録支援ツール、画面マニュアル作成ツールなどをセットにしている。価格は日本円ベースで総額1000万円程度からで、生産管理は最短1.5か月、原価管理は最短0.5か月で導入できるという。

 拡張性の高さも特徴で、上位バージョンである「MCFrame CS」に、データ移行なしでアップグレードすることができる。また、多言語・多通貨・多会計基準対応の海外法人向け会計システム「A.S.I.A.」との標準インターフェース機能も備え、生産・販売管理、原価管理に、会計管理も含めたワンストップソリューションとしての提供も可能だ。

 プロダクト事業本部プロダクトサービス本部コンサルティングサービス部の伊与田克宏コンサルタントは、「MCFrame CS Start-UP Edition」開発の背景について、「『MCFrame』の海外法人への納入は、ここ数年で急激に伸び、2013年度は前年比200%程度になる見込みだ。しかし、数もボリュームもまだ小さいので、現場のニーズにいっそう応えるための製品を提供して、売り上げを拡大したい」と話す。

 さらに、販売体制については、「例えばタイの当社拠点は、『MCFrame』のコンサルタントだけで10人程度の人員を揃えている。日本の製造業の有力な進出先であるASEAN地域では、拠点整備、パートナーネットワークとも、着実に構築してきているという自負がある。今回の『MCFrame CS Start-UP Edition』の発売を機に、当社事業拠点をASEAN地域内でさらに増やし、パートナー網の拡大も図る」と説明する。

 将来的には、日本企業の現地法人だけでなく、ローカル企業向けにも展開する意向だ。伊与田コンサルタントは、「感覚的にはかなりの引き合いがある。海外売上比率をさらに引き上げるファクターにもなり得る」と期待を寄せる。(本多和幸)