BCN(佐藤敏明社長)は、2月14日、「コラボレーションIT」をテーマとしたSIer向けのセミナー「BCN Cloud&Mobile Live 2014」を東京・品川で開催した。NTTコミュニケーションズ(NTTCom)、ファイルメーカー、NECが協賛し、ユーザーのワークスタイル変革をもたらすクラウド・モバイルを活用した商品を紹介した。

 セミナーの冒頭、デロイトトーマツコンサルティングテクノロジメディアテレコミュニケーションの千葉友範マネージャーが、「クラウドはワークスタイル変革の救世主となりうるか? ~ワークスタイルメガトレンドから読み解くクラウドの正しい売り方/買い方とは?」と題して基調講演。最新の調査データを引用しながら、モバイル・クラウドの市場が引き続き拡大していくことを示した。

 そのうえで、千葉マネージャーは、モバイル・クラウドの活用が招いている問題点を指摘。「いつでもどこでも働けることが、労働時間の長時間にして、“Work Harder”の状態になってしまったり、人事・労務部が残業時間の調整などに手間がかるようになったりするケースが出ている」とした。

 千葉マネジャーは、「モバイル・クラウドは利便性をもたらすが、コラボレーションの観点からギャップが生じていて、ユーザーは苦労している。IT企業は、ただ製品を提案するのではなく、ユーザーの目的や環境、行動、心理をよく理解したうえで、ギャップを解消するソリューションとして提案していくことが必要だ。そうすれば、ユーザーを“Work Smarter”の状態に導くことができる」とアドバイスした。

デロイトトーマツコンサルティングのテクノロジメディアテレコミュニケーションの千葉友範マネージャー

 続いて、協賛企業の3社がセッション。まず、ファイルメーカー法人営業部ビジネスデベロップメントの森本和明マネージャーが、「FileMakerはいかにしてビジネスに変革をもたらすのか~世界中で利用されている簡単なデータベース その強みをご紹介します~」と題して講演した。森本マネジャーは、データベース(DB)ソフト「FileMaker」について、「簡単・高速にシステム開発ができることが高く評価されている」と述べ、画面をつくり込むための豊富なデザインツールを用意していたり、プログラミングの知識がなくてもロジックを組み込んでスクリプトを作成できたりするなどの利点を説明。「システムを作成した後でも、必要に応じてカスタマイズして、育てていくことができる。また、『FileMaker』でつくったシステムを、DBサーバー『FileMaker Server』上に置くと、デスクトップ・モバイル端末・ウェブブラウザのマルチプラットフォーム上でDBを共有できる」とアピールした。

 さらに、パートナープログラム「FileMaker Business Alliance」を紹介。「ライセンスコストや、営業マーケティング、販売などを当社が支援する。最近、急激に増えていて、現在は133社が参加している。『FileMaker』を使ってシステムを開発したいというお客様はそれ以上に増えていて、133社でもすべての要望に応えられていない状況。もっとパートナーを増やしたい」と訴えた。

ファイルメーカー法人営業部ビジネスデベロップメントの森本和明マネージャー

 次に、「クラウドでも必要!?クラウドで構築するサービス継続基盤~FileMaker Serverの可用性向上~」と題して、NECシステムソフトウェア事業部の折戸輝也マネージャとNECシステムテクノロジー第一ソフトウェア事業部の川野秀雄氏が講演。折戸マネージャは、HAクラスタリングソフト「CLUSTERPRO」を「日本を含むアジア圏で4年間連続でシェア1位を獲得している。共有ディスク型クラスタだけでなく、クラウドとの相性がいいミラー型クラスタにも対応している。きめ細かにシステムを監視できて、運用管理ツールも使いやすい」と紹介した。また、パートナー制度「CLUSTERPRO WORKS」を紹介し、「パートナーと共同でソリューションを開発したり、マーケティングを行ったりしている。2002年に開始して以降、112社が参加しており、現在も増え続けている」とした。

NECシステムソフトウェア事業部の折戸輝也マネージャ

 川野氏は、「CLUSTERPRO」の活用事例として、NTTComのクラウドサービス「BizCITY」と、ファイルメーカーの「FileMaker Server」を連携させるデモンストレーションを実施。「『CLUSTERPRO』との連携で、『BizCITY』ではクラウドの可用性を、『FileMaker Server』では障害発生時の可用性を向上できる」とアピールした。

NECシステムテクノロジー第一ソフトウェア事業部の川野秀雄氏

 最後に、NTTComクラウドサービス部の林雅之エバンジェリストが、「エコシステムに最適なクラウドサービスの紹介」と題して講演し、プライベート/パブリッククラウド「Biz ホスティング Enterprise Cloud/Cloudn」を紹介。林エバンジェリストは、「Biz ホスティング Enterprise Cloud」については、「グローバルの8か国・10拠点で提供しており、主にグローバルで基幹系システムを展開していきたいという大企業のニーズに応えている」とし、「Bizホスティング Cloudn」については「ECサイトなど、トラフィックの変動が激しい事業者に使っていただくケースが多い」として、それぞれのサービスを詳細に説明した。

NTTコミュニケーションズクラウドサービス部の林雅之エバンジェリスト

 また、パートナープログラムとして、NTTComのクラウドサービスを活用してサービスを提供する企業向けの「クラウドパートナープログラム」、代理店契約をしてNTTComが販売インセンティブを提供する「バリューパートナー」、NTTComがプロモーションサイトで獲得したリード情報を提供する「パッケージ販売パートナー」を紹介。ここで、「Biz ホスティング Enterprise Cloud」を活用して、医療機関向け物流管理システムのクラウド提供を開始したサンシステムの松本康雅取締役副社長が登場し、「当社のような中小企業が、クラウドビジネスを一から自分たちの力で取り組むのには無理があった。ただし、特定分野に提供している自社ソフトウェアには自信をもっていた。当社のノウハウとNTTComのクラウドを融合したことで、新たなビジネス展開ができた」と協業のメリットを語った。

サンシステムの松本康雅取締役副社長