日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、2014年のサーバー事業戦略を発表した。製品事業の再編や、専任体制の強化、パートナーとの連携強化などを図って、2015年に国内市場のサーバー出荷金額1位を目指す。

 ヒューレット・パッカードは昨年11月の期初に、フォールトトレラントサーバー製品事業、UNIXサーバー事業、x86サーバー事業とアーキテクチャーごとに分かれていたサーバー事業を、顧客ニーズや利用形態に合わせた体制にすべく、「ハイパースケールサーバー製品事業」「エンタープライズサーバー製品事業」「コアサーバー製品事業」の三つに再編した。日本HPもこの事業体制をベースにして、パートナーと協力しながらユーザーへの提案力を強めていく。リソースは、総勢200人規模のサーバー専任部隊を整備し、先端テクノロジーの活用事例などに関する知識・ノウハウをもつ「サーバーアーキテクト」として営業活動を展開する。

 製品戦略については、「ハイパースケールサーバー製品事業」ではワークロード特化型の「Project Moonshot」、「エンタープライズサーバー製品事業」ではSDDC(Software Defined DataCenter)というコンセプトの下にハイブリッドクラウド環境の統合管理やサーバーの自動運用などを実現する「Project Voyager」、そして「コアサーバー製品事業」では、x86サーバーのミッションクリティカル分野での適用拡大を図る「Project Odyssey」を展開し、製品を随時提供していく。

 具体的には、「Project Voyager」で、近いうちにOpenStackベースのサーバー統合制御基盤「HP Cloud OS」を提供するほか、「Project Odyssey」では、従来のUNIXだけでなく、x86サーバーのミッションクリティカル製品を開発し、年内に「DragonHawk」と呼ばれる新製品や、SAPのインメモリデータベースであるHANAとのアプライアンス製品「DragonHawk for SAP HANA」をリリースする予定だ。

 こうした事業再編のパートナーへの影響について、サーバー事業を統括する手島主税 エンタープライズグループ事業統括HPサーバー事業統括本部長は、「SIベンダーなどのパートナーのレガシーなビジネスだけでなく、拡張性の高いハイブリッドクラウドの環境をつくるようなビジネスに対応する製品群をHPは提案できる。こうした領域の協業は強化していく。また、ディストリビュータの商流でも、単なるモノ売りではなく、新しいメガトレンドに合わせた提案が求められている。サーバーの専任組織で、われわれもそれを支援していく」と話している。

 加えて、パートナーとの技術提携も強化するために、ミッションクリティカル製品を扱うエンジニア育成のためのテクノロジーコミュニティも発足させる。技術交流や勉強会のほか、未発表HP製品の共同評価・検証、設計・製造品質の向上を目指したノウハウの共有・蓄積などを図る。(本多和幸)

手島主税 エンタープライズグループ事業統括HPサーバー事業統括本部長