高知市のソフトウェア会社であるタイムコンシェル(福島元幸社長)は、サイボウズのクラウド基盤「kintone」上で動くクラウドサービス「クラウドコンシェル」の提供を4月15日に開始する。同社によれば、kintoneに特化してサービスを提供するのは、全国のITベンダーで初。サイボウズは同社に協力し、このサービスを地方で得意業種をもつシステムインテグレータ(SIer)などにOEM供給することを検討している。クラウドの提供に二の足を踏む受託ソフト会社などにも拡大していく。

福島元幸
社長
 2002年に創業したタイムコンシェルは、既存のデータベースやクラウドにも連携するアラートマネジメントシステム(汎用通知ウェア)の「TIME CONCIER」という業界唯一の製品・サービスを開発・販売している。同社は、13年4月、サイボウズの「オフィシャルアライアンスパートナー」になり、クラウド型データベース「kintone」の採用を決めた。

 「クラウドコンシェル」は、同基盤上で自社のSFA(営業支援)/CRM(顧客情報管理)と「TIME CONCIER」を動かし、Googleカレンダーやメール配信、帳票システム、BI(ビジネス・インテリジェンス)などで構成。kintoneで連携すれば、他の製品・サービスを自由につなげられるクラウド総合サービスだ。最小構成のサービス料金は、提供開始に伴うキャンペーンで、CRMがユーザー数無制限の月額8000円から、kintoneが1ユーザーで月額880円(4月13日からは1480円)。福島社長によれば、「CRMの初期導入費は、キャンペーン特典で無料にしている。入門者から情報システム部門まで幅広く使える」と、簡単にクラウドが利用できるようにしている。

 「TIME CONCIER」は、kintoneのAPIで連携して、業務上で適切なアラートを実現できる。例えば、「21日間感動プログラム」と称するものがある。3日後に礼状、7日後に手紙、21日後に贈り物を送付し、短期間で既存客を固定客にする行動プランのことで、「TIME CONCIER」を使えば容易に実行できる。

 タイムコンシェルは、サイボウズの協力を得て、クラウドサービスを始めたいと考えるITベンダーを募り、OEM供給する。福島社長は「すでに、業界初となる『住宅地盤業界特化型案件管理システム』というクラウドサービスを提供し、多くの顧客を獲得した。業種特化型で一度に複数の業界を獲得できるソリューションとして販売できるITベンダーに『クラウドコンシェル』を提供したい」と話す。

 最近では、Amazonやセールスフォース・ドットコムのForce.comなどのPaaS上で自社ソフトをクラウドサービス化して提供するITベンダーが増えている。タイムコンシェルは、kintoneに特化することで、他と差異化して全国展開ができると、OEM供給に踏み切った。(谷畑良胤)