【上海発】PFUの中国現地法人、PFU上海計算機(屠雲峰総経理)は、文書管理などのECM(企業向けコンテンツ管理)分野を軸に、中国現地向けビジネスを拡大する。2016年度(16年12月期)には、売上高に占める現地ビジネスの割合を、現在の50%から70%に拡大する。

 PFU上海計算機は、PFUが100%出資する中国現地法人として、92年12月に設立。グループ会社と合わせて約310人の従業員を抱える。13年度の売上高は約1億5000万元で、売上構成比は、オフショア開発を中心とした円建てビジネスと、中国現地のシステム開発やSI・ソリューションなどの元建てビジネスが半分ずつだ。

 対日オフショア開発はこれまで通り維持するが、人件費などのコスト上昇や円安で大きく成長する気配はなく、今後は現地向けビジネスで成長を図る。とくに力を入れる領域がECMだ。オフショア開発で培ったECM分野のノウハウを現地向けのシステム開発事業に適応するほか、PFUのスキャナやOCRエンジン、文書管理システムを組み合わせたソリューションを提供する。

 京沢浩道副総経理は、「中国ではドキュメントまわりのナレッジが分散している企業が多く、ECMの必要性が増している」と説明する。例えば、電子文書を活用している企業でも、署名などを記した紙の文書を別に保管していて、一元的な文書管理が実現していないケースは多いという。

 また、中国は個人が紙の資料を保管している場合が多く、人材の流動率が高いので、ドキュメントの分散はセキュリティの面からも安全とはいえない。とくに、昨年、百度文庫上で企業の情報漏えいが発生して以降、ECMに対するニーズが高まっているという。これに対して、スキャナやOCR、文書管理システムを活用すれば、紙の文書をデータ化して、電子文書と合わせたトータルのナレッジとして共有できる。同時に、「セキュリティ上の安全性も担保できる」(京沢副総経理)のだ。

 ECM領域を軸に、営業力をもつパートナーと連携して、中国ローカル企業の開拓にも力を入れる。例えば、PFU上海計算機のスキャナとOCRエンジンに、戦略的パートナーである上海鴻翼数字計算機科技の文書管理システム「edoc」を組み合わせて提供する。PFU上海計算機では、現地向けビジネスに占めるローカル企業からの売上比率を、16年度には7割に拡大することを目標としている。(上海支局 真鍋武)

京沢浩道副総経理