【上海発】NTTドコモの中国法人で、法人向け事業を展開している都客夢(上海)通信技術(ドコモチャイナ、本間雅之総経理)のホテル業向けソリューションが好調だ。本間総経理は、「2014年度(14年度12月期)は、売上高の約6割が非日系企業向け事業になる見込み。これは、すべてホテル業向けソリューションの収益だ」と説明する。

 ドコモチャイナは、中国の法人向けにモバイルソリューションを提供する会社として、2008年6月に設立。現在、16人の従業員を抱える。日系企業向けには、インフォテリアのコンテンツ管理ツール「Handbook」や、NTTアイティのリモートデスクトップサービス「MagicConnect」のほか、ウェブ会議システムやMDM(モバイルデバイスマネジメント)サービスなどを提供している。

 一方、非日系企業向けビジネスは、欧米系のホテル業にターゲットを絞っている。主要商材は、ホテルの管理者がハウスキーパーなどの従業員向けにSMS経由で指示を送ることができる米Mtechのホテル向け業務支援ソリューション「HotSOS」だ。

 ドコモチャイナは、米Mtechと中国国内での独占販売契約を結び、これまで五つ星ホテルを中心に41社に納入してきた。本間総経理よると、「ホテル業向けソリューションは欧米を端に発しているので、提案した際に顧客の本社から支持を得やすい。また、中国で同類の製品を提案する欧米系のベンダーが少なく、競合するのはインドの企業くらいだ」という。

 今年度、「HotSOS」をスマートフォンアプリから操作できるソリューション「REX(Room Expeditor)」の本格的な営業を開始した。すでに1社から受注し、本間総経理は「ホテル業にスマートデバイスが普及してきたことから、今後の需要が期待できる」と語る。

 さらに6月には、米Intelityと販売代理店契約を提携し、ホテルの宿泊客が、スマートデバイス上からカーテンの開閉やテレビや照明のリモコン操作、ルームサービスのオーダーなどができるソリューション「ICE(Interactive Customer Experience)を発売。「HotSOS」「REX」「ICE」は、相互に連携することから、ドコモチャイナはトータルでの提案に力を注ぐ。

 本間総経理は、中国のホテル業の市場動向について、「新たな企業の進出は多くはないかもしれないが、既存のホテル業の中国2級・3級都市に向けた新規開業は増えている。実際に、雲南省麗江市のような地方都市での受注が出てきた」と説明。ドコモチャイナは、五つ星クラスで、地方への新規開業を進めるホテルや、都市部で高い人気をもつホテルを中心に拡販していく方針だ。(上海支局 真鍋武)

本間雅之総経理