日本オラクル(杉原博茂社長)は、フラッシュストレージの新製品「Oracle FS1 Flash Storage System(FS1)」の出荷を開始した。最大912テラバイトのフラッシュ・メモリを搭載できる高性能製品だ。大企業向けのSANストレージとして、26社の販売パートナー網を中心に国内展開し、フラッシュ・ストレージ市場でのプレゼンスを高める方針だ。

米オラクル
ボブ・マネス
バイスプレジデント
 FS1の特徴としては、最大200万回のIOPS(1秒間に読み込み・書き込みできる回数)、80GB/秒のスループットを実現する。同社の発表によれば、これは「競合のフラッシュ・ストレージ製品と比べて、8倍のIOPS性能と9.7倍のスループット」だという。

 さらに、既存のデータベース(DB)サーバー環境に手を加えることなくストレージ部分を高速化できるオラクル独自のDB最適化機能を備えたほか、ユーザーの業種アプリケーションの重要性や優先順位を認識したうえでディスクやフラッシュへの最適なデータ配置を行う自動階層化ソフト「QoS Plus」も搭載。効率的なストレージリソースの配分を実現する。

 米オラクルでストレージ製品の開発を統括するボブ・マネス・フラッシュ・ストレージ・システム担当バイスプレジデント(VP)は、このほど『週刊BCN』の単独取材に応じ、FS1の事業上の位置づけを説明した。マネスVPは、「ユーザーにとっての最大の課題は、ストレージの管理にコストがかかり過ぎていること。FS1はストレージの管理を簡単にする、課題解決のニーズに応えた製品。パフォーマンスもすぐれていて、スピーディにアプリケーションのトランザクションを実行できる。そして何よりも特徴的なのは、サーバー、DBをはじめとするオラクル製品と連携させて使うことで、システムの運用効率を飛躍的に高めることができる点」とコメント。「オラクル環境」に最適化された製品であることを強調した。

 こうしたポートフォリオを実現するための開発環境についても言及した。「ストレージ以外の各チームともエンジニアリングレベルで連携できていて、共同で製品の設計をする場合もある。創業者であるラリー・エリソン(CTO)のリーダーシップの下、テクノロジーには積極的に投資しているし、横断的な連携のマインドが浸透している」と説明した。

 また、パートナー向けにも、「FS1は複数のオラクル製品との連携による価値を訴求できるので、案件の単価も上げられる。単体でみても、QoS Plusなどのソフトウェア込みの製品であることを考えると破格の価格設定で、非常に売りやすいはず」と、メリットが大きい製品であることをアピールした。(本多和幸)