【上海発】中国のECソリューションベンダー、商派軟件(shopex、李鐘偉董事長)のユーザー数が飛躍的に増加している。李董事長は、「2014年は、大手企業のユーザー数が年間で100社、その他の中小企業も含めると一日平均1000社ペースでユーザー企業が増えた」と明かす。好調の背景にあるのは、中国のEC市場が堅調に伸びていることだ。中国商務省によると、2014年の中国電子商取引額は、前年比25%増の約13兆元(約247兆円)に拡大している。

李鐘偉董事長

 商派軟件は、2002年設立の中国の大手ECソリューションベンダー。現在の従業員数は約500人で、本社を置く上海のほか、北京、広州、深センに拠点を構えている。

 同社の強みは、ECサイトを運営する企業に必要なソリューションを垂直統合で提供できることだ。EC構築パッケージだけでなく、EC企業向けのERP(統合基幹業務システム)、CRM(顧客関係管理)システム、DRP(流通資源管理)システム、店舗管理システムと、EC関連のトータルソリューションをすべて自社開発で提供している。提供形態は、オンプレミス型だけでなく、初期投資を抑えて利用できるクラウド型や、外出先などの遠隔地から利用できるモバイルアプリケーション型も用意している。

 中国のEC市場は急激に成長しており、商派軟件の競合も増える傾向にあるが、李董事長は、「とくに大手企業向けでは、当社が圧倒的に強い。オラクルやSAPなどと競合することもあるが、外資系企業の製品は英語ベースなので、中国企業に対しては、中国語ベースの当社ソリューションのほうが優位にある」と自信をみせる。

 販売形態は、大手企業向けには直販を中心に、中小企業向けにはパートナーを主体として開拓。現在、大手企業向けのパートナー企業が約30社で、中小企業向けのパートナーは約300社となっている。日系IT企業では、富士ソフトと販売代理店契約を交わしているほか、トランスコスモスが資本・業務提携をしている。李董事長は、チャネル網の整備に意欲を示しており、「直販に重きを置いて、すべての顧客をカバーしていくことは難しい。中国のEC市場は高度成長期のさなかにあるので、今後2年間かけてパートナーを増やしたい。そのための支援策も整備していく」という。

 2015年に入ってからは、一日平均2000社と、ユーザー企業の増加に拍車がかかっている。李董事長は、「中国では、スマートデバイスが急激に普及して、モバイル経由でECを利用するユーザーが増えている。今年は、“モバイルファースト”をキーワードに、モバイル型ソリューションの開発・提供に力を注ぐ」と語った。(上海支局 真鍋武)