【北京発】クララオンライン(家本賢太郎社長)の中国事業が好調だ。2014年は、ゲームや動画などのデジタルコンテンツを手がける企業をターゲットとしたコンサルティング事業の案件が前年比で2倍に増加。中国現地法人の客楽来技術咨詢(北京)は、2014年度(14年12月期)の売上高が前年比30%増の約3億円に拡大している。

家本賢太郎社長

 客楽来技術咨詢(北京)は2011年6月に設立し、現在の従業員数は約20人。中国パートナーのデータセンター(DC)を活用したホスティングサービスや、ニフティのパブリッククラウド「ニフティクラウド」のエンジンを活用したIaaS「鴻図雲」などのITインフラ事業と、デジタルコンテンツ企業向けのコンサルティング事業を展開している。

 コンサルティング事業では、DC・ネットワークの市場調査、中国の法制度・規制に沿った戦略策定、顧客探しや交渉のエージェント業務を提供。家本社長は、「中国では、日本のデジタルコンテンツに対する需要が旺盛だ。数年前の中国は、海賊版のコンテンツを利用するケースが目立ったが、最近では、きちんとライセンス契約を結ぶ潮流になってきた。今では、日本の放送局から動画コンテンツを買い付ける単価は、中国の動画サイトが他国と比べて圧倒的に高い。顧客の大半は日系企業が占めるが、中国企業からの案件も増えている」と説明する。

 コンサルティングの提供を通じて、同社のITインフラを利用する企業も増えている。デジタルコンテンツ事業を展開するためには、ITインフラの活用が欠かせないからだ。例えば、「鴻図雲」では、数十社ある顧客のうち、4割程度が中国ローカル企業となっている。家本社長は、「IaaSだけを利用したいローカル企業は、価格面が劣る日系企業を選択するメリットが小さいが、高品質を求めていたり、日中間でビジネスをしたい企業にとっては、コンサルティングが差異化要因になる」という。

 また、クララオンライン以外のクラウドサービスを利用したい企業の要望に応えるために、クラウド導入支援サービスも開始した。現在、阿里巴巴集団(アリババ)グループ企業の阿里雲計算が提供する「阿里雲(Aliyun)」の販売代理店になっていて、今後は「Amazon Web Services(AWS)」も扱う方針だ。

 家本社長は、「2015年の目標は、ゲームで10件、動画で10件の新規契約を獲得すること。コンサルティングを通じたITインフラの利用比率を拡大していきたい」と語った。(上海支局 真鍋武)