NTTデータ(岩本敏男社長)が海外の公共事業の受注に力を入れている。当該国の研究機関や地場企業と連携したり、日本の政府開発援助(ODA)などの資金援助に関連するプロジェクトで足がかりをつくり、そこから独自に営業展開していくアプローチを採る。前者は主に中国などで適用する方式で、後者は日本からの資金援助が活発なASEAN地域で多いケースだ。

 中国では、例えば国務院直属の研究機関である中国科学院と長年にわたって交流を深めるとともに、昨年11月から12月にかけて吉林市の地場ITベンダーと組んでNTTデータが強みとする「渋滞予測・信号制御シミュレーション」の実証を行っている。ASEANでは旅客機などの飛行方式設計システムをタイやインドネシア、ベトナム、ラオス、ミャンマーにすでに納入済みで、今後は「航空管制分野により踏み込んだ商材を順次拡充していく」(NTTデータの伊神惠・第一公共システム事業部営業統括部第二営業担当部長)方針を示す。

 同社は、航空管制関連システムを体系化した新ブランド「airpalette(エアパレット)」を今年1月に立ち上げている。当該国からみてNTTデータのような“外資系IT企業”は公共事業での受注が難しいといわれるなか、さまざまなアプローチ法によって受注拡大に取り組んでいる。(安藤章司)