伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とSAPジャパン、米ストレージ大手EMCグループの米バーチャストリーム(Virtustream)は、共同で基幹系システムに特化したクラウドサービス「CUVICmc2(キュービック・エムシーツー)」を、2016年4月から販売を始める。

 CUVICmc2は、パフォーマンスや安定性、情報セキュリティ面で定評のあるバーチャストリームのIaaS技術をベースに、SAPの統合基幹業務システム(ERP)を、CTCが運営するデータセンター(DC)を使って提供する。すでにSAPのERPを使っているユーザー企業に向けても、クラウド環境への移行サービスを展開していく。

写真左からバーチャストリームのロドニー・ロジャースCEO、
CTCの菊地哲社長、SAPジャパンの福田譲社長、CTCの大久保忠崇CTO

 CTCは、自社の基幹業務システムにSAPの次世代ERP「SAP S/4HANA」の採用を決めている。同社の菊地哲社長は、「当社自身もSAPの最新アーキテクチャのHANAで刷新している」とし、その上でユーザー企業にも最新のERPをクラウド方式で提供していく考えを示す。

 SAPジャパンの福田譲社長は、「IoTやビッグデータに対応するために、23年ぶりに基幹系システムの刷新を遂行している最中」とし、「SAP S/4HANA」への移行を強力に推進している。また、バーチャストリームは、「SAP S/4HANA」を稼働させるIaaS技術にすぐれており、直近では世界9か国、17か所のデータセンターで展開。日本では「CTCと組んで提供していく」(バーチャストリームのロドニー・ロジャース(Rodney Rogers)CEO)と話す。

 今回のCUVICmc2は、安定性や情報セキュリティに重点を置いた、実使用量にもとづく従量課金型のクラウドサービスによって、「ユーザーの基幹システムにかかるコスト削減ニーズに対応していく」(CTCの大久保忠崇CTO)ことで、クラウド型ERPサービスビジネスを伸ばしていく方針だ。

 CTC自身の「SAP S/4HANA」の構築にあたってのコスト・シミュレーションでは、売り切りのオンプレミス(客先設置型)のコストから比べれば、20~50%程度のコスト削減効果が見込めるとしている。CTCではCUVICmc2関連ビジネスで、2017年度(18年3月期)に100億円程度の規模をイメージしているとしている。