IBMのIaaS「SoftLayer」とPaaS「Bluemix」の技術カンファレンス「SoftLayer Bluemix Summit 2015」が、9月2日、都内で開かれた。両製品のユーザーコミュニティが主催するイベントで、SoftLayerとBluemixの最新情報や国内外の事例紹介、ハンズオンセッションなどを展開した。インフラエンジニアや開発エンジニアを中心に多くの参加者を集め、盛況を博した。

日本IBM
北瀬公彦
クラウド
エバンジェリスト
 「このイベントは、皆さんがふだん参加しているイベントとは少し違うかもしれない」。冒頭、挨拶に立った日本IBMの北瀬公彦・クラウドエバンジェリストはこう切り出した。「SoftLayerとBluemixのユーザーコミュニティの有志が、運営にボランティアで参加してくれている。スタッフTシャツを着ている人が、どこかのシステムインテグレータの社長さんだったりということもある。講演を聞くだけでなく、ぜひコミュニティの方と双方向のコミュニケーションを図ってみてほしい」と、会場に呼びかけた。

 北瀬エバンジェリストは、SoftLayerとBluemixのコミュニティが急成長している現状についても言及した。「SoftLayerのユーザーコミュニティは1年以上前に、Bluemixのコミュニティは今年の5月に立ち上がり、両製品のユーザーコミュニティのメンバー数は4000人を超えた。また、51社がイベントを支援してくれているし、セッションは半日で59も予定されていて、盛りだくさんの内容になっている。クラウドの最新情報に触れる機会でもあるので、実りある機会にしてほしい」として、参加者の積極的な行動を促した。

 基調講演では、日本IBMの浦本直彦・東京ソフトウェア&システム開発研究所クラウド開発部長が、「IBM Bluemixの最新動向と今後の方向性」を解説した。

 Bluemixは昨年6月に正式公開されたPaaSで、実行環境としてオープンソースのPaaSソフトウェア「Cloud Foundry」を採用している。IBMは、この「オープンなPaaS」を、クラウドビジネスを伸ばすためのキーテクノロジーと位置づけている。というのも、既存の有力なPaaSは基本的にプロプライエタリ(利用制限付)なサービスであるため、「ロックインのリスクを孕んでいて、ユーザー企業が大事なアプリケーションをPaaS上で組むことを躊躇する大きな要因になっていた」(IBM担当者)と考えているのだ。

日本IBM 浦本直彦 東京ソフトウエア&システム開発研究所 クラウド開発部長

 浦本部長はBluemixを、「IBMの製品としては珍しく、短期間でさまざまなサービスを拡充している」と自己評価。具体的には、IoTソリューション向けのフルマネージド・サービス「Internet of Things Foundation」や、認知型コンピューティングシステムの「Watson」などをBluemix上で使えるように整備してきたことを紹介した。さらにBluemixが、こうしたサービスを手軽に活用して、ビジネスにイノベーションを起こすためのソリューションを開発できるプラットフォームであることを強調した。(本多和幸)