キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ、坂田正弘社長)は、企業情報ポータル事業をテコ入れする。まず手始めにデジタルマーケティングを強く意識した企業情報ポータル「Liferay(ライフレイ)」の一次代理店となって、次世代のポータルビジネスを拡大させる。

 企業で使う情報ポータルといえば、グループウェアや営業支援システムがあげられるが、基本的に社内に向けた情報共有基盤だった。「Liferay」の最新バージョンの「Liferay Digital Experience Platform(Liferay DXP)」では、顧客やビジネスパートナー向けの情報共有も一元的に行えるのが従来の企業情報ポータルと一線を画す点である。

 従来のグループウェアでも、経営者や管理職、一般社員など属性によって表示する内容を変えてきた。閲覧権限や業務内容によって最適な情報を表示することでポータルの役割を果たしているわけだが、Liferay DXPでは、この仕組みをさらに発展させて、社内だけではなく、顧客一人ひとり、パートナーや協業者一人ひとりに最適な情報を基幹業務システムや営業支援システムから引っ張ってきて表示する。

 一般顧客向けには見栄えがいいウェブページを生成し、社内や協業者向けには業務に最適化したレイアウトにできるなど柔軟なUI(ユーザーインターフェース)表現も可能となる。また、情報の元となるバックエンドのシステムは共通のものを使っているため、「情報をみせる相手によって、いくつも似たようなポータルをつくらずにすむ」(西尾光一・ドキュメントソリューション企画課課長)のが、次世代の企業情報ポータルの特徴となる。

西尾光一課長(左)
角田哲郎氏

 キヤノンMJでは、自社のワークフローシステム「Web Plant」や、かねてから取り扱っている営業支援システムのSalesforce、ユーザー企業の基幹業務システムなどをLiferayと連携させることで、「社内の情報共有からエンドユーザー、ビジネスパートナーに至るまで共通して使える企業情報ポータル」(ドキュメントソリューション企画課の角田哲郎氏)として売り込んでいく。こうした取り組みによって、企業向けコンテンツ管理関連ビジネスの売上高を2020年までに直近の年商20億円から30億円へと拡大させていく方針だ。(安藤章司)