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ファーウェイ 次世代移動通信の活用例を研究――オープンエコシステムを構築

2017/08/02 09:00

週刊BCN 2017年07月24日vol.1687掲載

【上海発】華為技術(ファーウェイ、郭平輪番CEO兼取締役副会長)は6月29日、上海のR&Dセンターで、仮想的な研究プラットフォーム「X Lab」の説明会を報道機関向けに開催した。同時に、「X Lab」の諮問委員会の設立も発表した。(上海支局 真鍋 武)


「X Lab」の諮問委員会を設立

 「X Lab」は、ファーウェイが通信事業者や技術プロバイダ、各産業のパートナー各社と連携して、次世代の移動通信技術をもとに、将来のICT活用例を模索する仮想的な研究プラットフォーム。個人のモバイルユーザー体験を研究する「mラボ」、各産業のデジタル変革に重点を置く「vラボ」、家庭でのユーザー体験を研究する「hラボ」の三つで構成される。本格的な活動を開始する2017年は、コネクテッド・ドローン、ワイヤレス・ロボティクス、クラウドVR/AR、コネクテッドカーの四つを優先領域に定めている。

 「X Lab」では、中国の深センと上海、ドイツのミュンヘン、日本の東京にイノベーションセンターを設けており、米国での開設も計画中。すでにパートナーとして中国内外の約190社と連携し、日系企業ではNTTドコモやソフトバンクも参加しているという。

 同日発表した「X Lab」の諮問委員会では、スマート製造、自動車、ドローン、データ活用、AIなどの業界の有識者をメンバーとして、戦略的な視点や建設的な意見を収集するほか、各業界のプレイヤー間の調整を促すなどして、グローバルでオープンなエコシステムの構築を進める。これによって、「X Lab」での研究活動を高度化させていく。

 また、説明会では、現時点での研究成果の展示も行った。例えば、コネクテッド・ドローンでは、低遅延・広帯域の5G技術を活用して、広東省に配置したドローンを、上海R&Dセンターからリアルタイムで遠隔操作するデモを紹介。また、位置情報や音、画像データをクラウド上で処理し、視覚障碍者の日常生活を支援するAIヘルメットなどを展示した。
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