エス・アンド・アイ(S&I、藤田和夫社長)と、コンタクトセンター事業を展開するフィナンシャル・エージェンシー(FA、齋藤正秀社長)は7月25日、Watsonを活用したコンタクトセンター向けの通話内容書き起こしサービス「AI Speech Transcription Service(仮)」の提供を10月に開始すると発表した。

 AI Speech Transcription Serviceは、金融業界、とくに保険業務のコンタクトセンターサービスを多く請け負うFAの経験をもとに設計。禁則ワードなど、特定の文言での検索や応対内容をチャット形式で表示することで、会話の流れを可視化し、顧客/担当エージェントのどちらの発言か一目でわかるなど、コンタクトセンター業務での使いやすさに配慮したサービスとなっている。

 テキスト化のエンジンには、自然言語処理を得意とし、法人AI市場で最も活用が進むWatsonを採用。顧客とエージェントの会話から言葉の意図を正しく理解し、高い精度でテキスト化を実現する。また、効果的な学習データを与えれば与えるほど、認識精度が向上し、より効果的にWatsonが活用できるようになる。この学習データの作成/精度向上については、5000件以上の作成実績をもつS&Iの専門チーム「CORPUS factory」が、顧客の業務内容に応じて、最適な学習データの作成を支援する。

 なお、同サービスは、FAがコンタクトセンター事業で培ったノウハウと実際に社内で利用されているデータを基に、CORPUS factoryが作成支援した「インバウンド/アウトバウンド業務の学習データセット」の提供を予定している。とくに、保険業務での利用の場合、FAがもつ保険業界に特化したFAQなどを盛り込んだ学習データセットの提供を計画している。これにより、利用開始とともに、一定の認識精度での書き起こしが可能となる。

 また、将来的に国外2か所のセンターへの展開を予定するなど、積極的に同サービスを活用するFAが運用を通じて得た新たなノウハウをもとに、FAとS&Iでは「学習データセット」の精度向上を継続的に実施していく。