【上海発】中国広東省深セン市に本拠を置くドローン大手のDJIは1月24日までに、一部の従業員が、部品や材料の購入価格について会社側に虚偽報告し、個人的に利益を得ていたことを明らかにした。中国メディアは、今回の不正による損失額は、10億元(約161億円)以上になると予想している。(上海支局 齋藤秀平)

歴代のドローンが並ぶDJIのオフィス(深セン市で2018年4月に撮影)

 中国メディアによると、複数の社員が、部品の購入価格つり上げ、市場価格との差額分を着服していたという。2018年のDJIの平均購入価格は、市場価格より20%以上高かったほか、場合によっては2~3倍になっていたらしい。DJIの内部資料がインターネット上に流出して不正が発覚し、DJIは内部調査で45人が関与したことを特定、うち29人を解雇したとされている。

 DJIはBCNの取材に対し、「反腐敗に関する声明」を出し、今回の不正が「ユーザーに役立つ最先端の技術を開発しようと努力している1万4000人の従業員を表すものではない」と強調。再発防止策として、内部統制を強化するほか、不正行為を通報する窓口を新たに設置すると説明した。

 中国国内の店舗で働く従業員の一人は「社内で不正があったことは知っている」としたものの、具体的な内容については「社内のことは、外部の人には伝えることはできない」と口を閉ざした。

 DJIは06年に創業し、現在は民生用のドローン市場で7割のシェアを獲得している。最近は一般消費者向けだけでなく、法人向けビジネスも重要視し、農業や建設、公共安全などの分野を中心にビジネスを展開している。