富士ソフト(坂下智保社長)の2018年12月期連結売上高は、前年度比13%増の2043億円と過去最高を記録した。良好な受注環境が追い風になったことに加え、ここ数年の積極的な採用活動が功を奏した。SI需要の拡大を見越した上で、富士ソフト本体、上場子会社を合わせた新卒採用数を増大。15年度は470人だった採用数を18年度は973人まで倍増させた。


 ここ数年の新卒採用で入社した人材が、「昨年度は大きく貢献してくれた」(坂下社長)ことが、売り上げの大幅増達成の背景にあるという。19年4月の新卒採用数は1034人を予定している。また、新卒だけでなく、中途採用を精力的に行うとともに、協力会社のビジネスパートナーの獲得にも注力。15年度のビジネスパートナー数が3900人余りだったのに対して、18年は約5500人に増強することで、旺盛なIT需要の取り込みにつなげた。

 情報サービス産業協会(JISA)の雇用判断DI値調査によれば、今年1~3月期の従業員の不足感は、前年同期比で23.5ポイント増の72.7%へと増加している。JISAの雇用判断DI値は、従業員が「不足」と感じているSIer経営者のパーセンテージから、「過剰」と感じているパーセンテージを引いた数値で、プラス方向に増えれば増えるほど不足感が強まる。SIerからは、「需給バランスが崩れて、需要過多になっている」とする声が聞かれており、人繰りができずに受注を見送るケースも出ている。

 富士ソフトでは需給バランスの変化を見越した上で、他社に先駆けて採用増に取り組んだことがプラスに働き、連結売上高2000億円の大台突破につなげた。(安藤章司)