測量機器などの製造・販売を手掛けるトプコン(平野聡社長)は、タイ農業省(MOAC)とスマート農業の開発協力に関する基本合意を結んだ。タイ政府が推進するコメ、カッサバ(芋)、トウモロコシ、サトウキビ、パイナップル5作物へのスマート農業実証実験に参画し、トプコンのスマート農業ソリューションを提供する。

左からMOAC事務次官とトプコンの
スマートインフラ営業本部の木村新統括

 トプコンは、これまでの土木におけるICT施工で培った精密GNSS技術を利用した自動制御技術を応用し、営農サイクルの計画、種まき、施肥、農薬散布、収穫などを効率化するソリューションを開発してきた。また、レーザー式生育センサー「CropSpec」や自動操舵システム、可変散布システムを組み合わせて、農薬散布や追肥の最適化を実現するソリューションを提供している。

 タイでは、1ヘクタール当たりの生産性や品質の低さが課題となっているという。今回、MOACに、自動操舵(オートステアリング)システム、レーザー式生育センサー CropSpec、整地用のランドレベリングシステムの三つを提供し、こうした課題解決に取り組む。

 自動操舵システムは、精密GNSS技術を用いて2~3cm精度でトラクタの位置を測位し、その情報をもとに設定された線上を走るようトラクタを自動で操舵するシステム。オペレーターの疲労軽減、夜間作業、真っすぐな田植え・播種による収量増加、作業記録などができる。

 レーザー式生育センサー CropSpecは、トラクタに取り付けて圃場内を走るだけでリアルタイムに生育状況を計測できるレーザーセンサー。GNSSと組み合わせることで、正確な位置情報に基づいた生育マップを作製、また圃場内の各エリアの生育度に合わせた量の肥料をまくことができる。これにより、肥料の過不足をなくし、生育状況を均一化する。

 圃場内の地形の凸凹は水の流れに影響し、水が多いところでは根腐れ・少ないところでは枯れを引き起こしてしまう。整地用のランドレベリングシステムは、GNSS、またはレーザーを用いて平らな圃場へ整地し、水の流れを最適化する。