2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化する。もう目前まで迫っているが、どのような授業が行われるか、知らない人は多い。10月11日、東京・大田区立矢口西小学校でプログラミング授業が公開された。

大田区立矢口西小学校の公開授業

 小学校のプログラミング教育を推進するため、東京都教育委員会は推進校を指定している。その中で矢口西小学校は、平成29年度(17年)の情報教育推進校に、平成30・31年度(18~19年)のプログラミング教育推進校に指定されている。選ばれた指定校は、企業等からプログラミング教育の推進、教員の指導力向上を図るための支援を受けることができる。矢口西小学校の支援企業がインテルだ。

 インテルは、プログラミング授業実践のための指導案検討における指導・助言を行うほか、授業で活用するScratchアプリの制作、サンプルなどの提供などを行ってきた。また、Skypeなどビデオ会議を活用した指導案検討時の打ち合わせも実施している。

 こうした支援を受けて作られたプログラミングのカリキュラムはどういった内容だろうか。公開授業では小学1年生から6年生まで、計12クラスの授業が公開された。教科は、生活、社会、音楽、体育、算数、理科と幅広い。

 例えば、3年生は社会科学習としてプログラミングを行う。授業テーマは「もっと知ろう! やにしの町の商店街!」で全18時間のカリキュラムとなる。商店街の魅力を発信し、地域との関わりを深めるとともに、地域への愛着を深めることが狙い。発表ツールとしてはビジュアルプログラミング言語「Scratch」を用いる。
 
情報を整理していく

 まずは商店街の魅力を伝えるために、どのような情報が必要か、そしてどのように情報を収集するかを確認していく。その後、情報収集のために、商店街を見学したり、商店街の人から話を聞き、情報を集めていく。集めた情報は、設計図をもとに「Scratch」を使って組み立てていく。
 
「Scratch」でプログラムを作る

 組み立てた作品は、生徒同士で見せ合い進捗を確認しながら、いろいろな意見を取り入れながらブラッシュアップしていく。完成したプログラムはインターネットに公開する。

 5年生は算数の授業を行った。「多角形と円をくわしく調べよう」がテーマで、全11時間のカリキュラムになる。正多角形の性質を見出し、それをもとに「Scratch」を用いて作図をしていく。
 
線を引く、回す角度を設定するなどプログラムを組んでいく

 例えば、正三角形を描くために、辺の数と角の大きさを考えていく。三角形の角の和が180°であることから正三角形の一つの角がいくつであるか、確認していく。正三角形ができたら正五角形、正六角形とさまざまな多角形の性質を確認していく。

 児童たちが活用する端末は、タッチパネルに対応しており、低学年は指で、高学年はタッチペンを使って、ICT機器を操作していた。