SCSK(谷原徹社長)がクラウド活用支援サービス「USiZE(ユーサイズ)」の拡販を強化している。同社は昨年11月、AWSのパートナープログラム「AWS パートナーネットワーク(APN)」の最上位カテゴリーである「APNプレミアコンサルティングパートナー」の認定を取得。レガシーシステムのAWS移行やデータ活用支援に商機を見出している。

白川正人 部長

 日本のAWSパートナーとしては、9番目のプレミアコンサルティングパートナーとなったSCSK。ただし、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)やTISといった同規模の競合SIerは同社に数年先駆けてAPNプレミアコンサルティングパートナーになっている。SCSKでクラウドビジネスを推進する白川正人・クラウド基盤サービス部長兼クラウドサービス部長は、「もともと2011年にAWS構築サービスは開始していて、プレミアコンサルティングパートナーに求められる条件も以前からクリアしていた。営業やエンジニアを含めて社内全体がAWS関連のビジネスを伸ばしていこうという気運が盛り上がるのを待って、(認定が)このタイミングになった」と説明する。

 USiZEではAzure活用のトータルサービスも提供しているが、「2年ほど前から提案の75%はAWSというイメージ。RFI(情報提供依頼書)が出てくるような案件では、ほぼ必ずAWSの名前が入っている」状況だ。プレミアコンサルティングパートナーの認定取得前から、USiZEのメインストリームはAWSであり、社内にAWSビジネスに対する手応えが醸成されてきた。

 SCSKのAPNとしての技術認定の内容を細かく見ると、MSPパートナー認定などに加えて、「Oracle コンピテンシー」の認定も受けている。AWS上のオラクル製品ベースのワークロードを扱う能力に対する認定だが、白川部長はこれが同社のAWS関連ビジネスにおける武器になると見ている。「Oracle Database」を使っている既存システムをそのままAWS上に移行する、いわゆる“リフト”案件はもちろんのこと、その後のデータ活用を見据えて古いOracle Databaseからデータベース(DB)を移行する場合にも対応できる人材を揃えているという。それが、オラクルが開発元でオープンソースのリレーショナルデータベース(RDB)である「MySQL」のエンジニアだ。AWSはRDBサービスのメニューにMySQLもラインアップしている。

 「AWSへの漠然とした期待として、AI活用などのイメージを持たれているユーザーは多い。AIは本質的にはデータ活用の技術であり、レガシーDBをどうするかという問題に必ず突き当たる」(白川部長)

 MySQLは、当初MySQL社が所有・開発しており、その後MySQL社がサン・マイクロシステムズに買収され、そのサン・マイクロシステムズもオラクルに買収されたという経緯をたどっている。SCSKはサン・マイクロシステムズに買収される前からMySQLに投資し、人材を送り込んでいたという。白川部長は「MySQL部隊をクラウドサービスの部隊に取り込み、Oracle DatabaseからMySQLにより高精度で移行できるツールも開発している。レガシーアプリケーションのスムーズなリフトをサポートした上で、次のデータビジネスにつなげる提案・支援ができる体制が整った」と力を込める。(本多和幸)