パナソニックi-PROセンシングソリューションズ(i-PRO)は10月6日、感染症の拡大防止対策を支援する映像監視システムを開発し、パナソニックシステムソリューションズジャパン(PSSJ)を通じて販売すると発表した。

発熱者検知の画面イメージ

 新開発した映像監視システムは、「発熱者の検知」(11月発売)と「マスク非着用者の検知」(12月発売)の2つから構成されている。このうちの発熱者の検知は、i-PROと、サーマルカメラをはじめとする先進的な映像セキュリティを提供するコニカミノルタが連携して開発したもの。現場での混雑の要因となる手動での体温チェックや、人の目では見逃してしまうマスク着用チェックを自動化することで、人の流れを妨げることなくスムーズな運用が行える。また、映像で記録しているため、対象者を事後確認することもできる。

 i-PROでは、19年の設立以来、オープンなパートナーシップによる協業・連携の方針に基づいて、幅広い分野でパートナー各社との協業開発や連携を進めている。昨今の新型感染症の拡大を受け、コニカミノルタとの連携で、映像監視のテクノロジーにより発熱者の検知を支援するシステムを実現した。

 具体的には、i-PROのネットワークディスクレコーダーを、コニカミノルタのグループ会社であるMOBOTIX AGの「MOBOTIXネットワークサーマルカメラ」(MOBOTIXサーマルカメラ)と、コニカミノルタが開発したMOBOTIXサーマルカメラアプリケーション「Temperature Screening App」に連携。非接触で人間の体表面温度を計測するとともに、MOBOTIXサーマルカメラで撮影した可視映像とサーマル映像をネットワークディスクレコーダーに記録する。発熱者を検知した場合、管理担当者へ通知、またはデジタルサイネージの画面案内を行うことで、対象者への声がけや誘導といった入場管理の契機とすることができる。

 遠距離からの体表面温度測定が可能で、スループット性能が高く、人の流れを妨げることなく測定でき、測定する側・される側の双方の負担を軽減できる。また、ネットワークディスクレコーダーに記録された映像は、発熱者を検知した場合、Temperature Screening Appが発信するアラーム情報を元に確認することができる。この確認によって発熱者の動きの把握や、濃厚接触者を特定する手がかりを得ることも可能となる。

 一方、マスク非着用者の検知は、i-PROが開発した「AIマスク非着用検知アプリケーション」をAIプロセッサー搭載ネットワークカメラ(AIネットワークカメラ)で稼働させ、カメラ単体で映像内の人物を特定し、その人物の顔にマスクが装着されているかどうかをAIテクノロジーにより判定する。複数の人のマスク非着用を一つの映像内で同時に検知することができるため、人の流れを妨げることなくマスクの着用をチェックできる。マスク非着用者が検知された場合、検知時のネットワークカメラの映像をネットワークディスクレコーダーに記録する。また、デジタルサイネージを接続して画面案内によって対象者への注意喚起を行うこともできる。

 PSSJは、今回の映像監視システムにより、オフィスや商業施設、工場、病院などの人が集まる現場で熱が疑われる者の特定や動きの把握、マスクを着用しない者の発見、特定・発見した対象者への注意喚起や入場管理を支援し、感染症の拡大防止に貢献する。

 また、同システムを通じて、7月に発表した「現場センシングソリューション」の事業戦略のうち「エッジデバイスのさらなる進化」と「AI画像センシング技術の先鋭化」を加速させることで、今後も多様な現場に寄り添い、現場の安心安全を提供し続けていく方針。