TwoFiveは12月10日、KADOKAWAグループ向けにICTサービスを提供するKADOKAWA Connectedが、日本最大級の動画コミュニティサービス「ニコニコ」のオブジェクトストレージとグループ各社の社内ファイルサーバーのバックアップストレージとして米RSTORの高速クラウドストレージサービス「RSTOR」を採用したと発表した。RSTORは今年9月から、TwoFiveが国内代理店として提供しており、KADOKAWA Connectedが動画配信サービスで使用する国内の第一号ユーザーとなる。

システム構成図

 ニコニコは、グループ企業であるドワンゴが提供し、KADOKAWAのウェブサービス事業の中核となっており、現在280万人以上の有料会員が利用している。KADOKAWA Connectedは、新しいサービスの開発や品質改善のためにサービスを支えるインフラの刷新などに意欲的に取り組んでいるが、今回のRSTORの採用もその一環と位置付けられる。

 ニコニコサービス向けのストレージには、サイトに表示する静的コンテンツ、ユーザーアイコンなどの画像ファイルなどが納められているが、小さいサイズのデータに対するRead/Writeが多く、億単位のオブジェクトが集中する。多くのクラウドストレージサービスは、データ格納に課金するだけでなく、リクエストやダウンロードの容量にも課金されるのに対して、RSTORでは保存データの容量にのみ課金し、データの移動には課金がない。現在は300TBで契約しているが、容量に対する定額課金のみで予測不能な追加費用は発生せず、KADOKAWA Connectedではオンプレミスの現行システムに比べても10分の1近いコスト削減になると試算している。

 また、RSTORは独自プロトコルによる高速データ転送(他のクラウドストレージサービスより最大30倍高速)が特徴で、大容量ファイルはもとより、容量が小さなファイルも高速処理できるようにコンピューティングやネットワークを最適化している。

 そのため、現行システムでは、約1億のオブジェクトが集中した際に障害が発生したり、大量データの一括削除で操作不能になっていたのに対して、RSTORでは問題なく処理できることが検証できた。

 さらに、現行システムで性能維持のために約2カ月に1回、5人日を要していた定形作業が不要となり、障害発生時の対応コストがなくなることで、運用負荷を大幅に軽減できる見込み。

 KADOKAWA Connectedは、KADOKAWAグループのデジタルトランスフォーメーションを推進する戦略子会社であり、RSTORをグループ各社の社内ファイルサーバーのバックアップストレージとしても利用するほか、データ活用を促進するためのストレージとして、今後積極的に適用範囲を拡大していく計画。