東京医科歯科大学医学部附属病院と日立システムズは2月17日、多くのがん患者に治療の機会を提供するため、RPAなどを活用したシステムの共同開発を通じて、がんゲノム医療の事務作業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現したと発表した。

RPAなどの活用による業務改革

 がんゲノム医療では、がん遺伝子パネル検査を実施後、検査結果に基づき適切な治療を行うため、遺伝子変異データや臨床情報に加えて、「がんゲノム情報管理センター(C-CAT)」から、ゲノム変化に対する解釈や臨床的意義付けを行うための医学文献・薬剤・治験・臨床試験などの情報を入手した上で、複数の専門家によるエキスパートパネルでの症例検討を行う。

 そこで、東京医科歯科大学医学部附属病院は、これまで手作業で行われていた、がん遺伝子パネル検査結果のダウンロードやC-CATへの調査依頼、遺伝子変異データの抽出とエキスパートパネルの実施に向けた資料作成、エキスパートパネル出席者の情報管理、C-CATからの調査結果の記録など、一連の事務業務をデジタル技術を活用して効率化する方法を検討した。

 日立システムズは、RPAなどのデジタル技術の活用で業務効率化を図る「業務効率化支援サービス」や医療情報分野の知識を有した人材などを生かして、東京医科歯科大学医学部附属病院とシステムを共同開発し、がんゲノム医療の事務作業のDX実現を支援した。

 これにより、東京医科歯科大学医学部附属病院は患者1件当たりに約22分かかっていたがん遺伝子パネル検査やエキスパートパネルにかかわる事務作業の時間を約94%削減することができるようになった。