法人向けリモートデスクトップ製品を提供するスプラッシュトップが、新型コロナウイルス禍によるリモート需要の高まりを背景にユーザー数を大きく伸ばしている。水野良昭代表取締役によると、昨年1年間の国内ビジネスは「前年比約400%成長し、国内の導入社数は累計で1万社以上に上っている」という。

水野良昭 代表取締役

 同社の提供する「Splashtop Business」は、自宅や外出先から会社のPCにリモートアクセスして画面操作を行えるリモートデスクトップサービス。コロナ禍発生後は全社的なリモートワークの導入拡大により、ボトルネックが顕在化したVPNに代わる安全なリモートアクセス手段として引き合いが増加した。SplashtopはAWSやグーグル、オラクルのクラウドインフラを利用して急激なユーザーの増加にも対応できる形で運営され、「(コロナ禍で)爆発的にユーザーが増えたなかでも稼働率100%を継続した」と水野代表取締役は語る。

 今年2月には、「Splashtop Enterprise Cloud」を発売した。シングルサインオン(SSO)機能が標準実装され、SAML 2.0の認証方式を利用して、Azure ADやOktaなどのID管理サービスと連携できる。また、PCだけでなくAndroid搭載端末に対してIT管理者がリモートでアクセスし、メンテナンスやサポートができるようになった。

 一人当たりが利用する端末の増加やIoTの広がりを背景に「これからはIT管理者が管理しないといけない端末が増えてくる」と水野代表取締役は話し、「2022年中に400万台以上のリモートコンピューティングを実現する」ことを目標に掲げる。また、今後はChromebookを業務で利用する企業向けの展開や、NTTドコモとの実証実験において5G環境下で実現した「最大60fpsで動作する高いパフォーマンス」(水野代表取締役)を背景に、動画などのクリエイター向けの展開にも力を入れていく考えだ。(前田幸慧)